【ニュース・アメリカ】学生が社会で必要となる能力習得に関する学習成果評価を実施する大学は増加するも、標準試験利用大学は減少

米国カレッジ・大学協会(Association of American Colleges&Universities:AAC&U)は2016年2月17日、調査会社のハート・リサーチ・アソシエイツ社(Hart Research Associates)が米国大学の最高学務責任者(Chief Academic Officer:CAO)を対象として実施した調査の報告書「学習成果評価の傾向(Trends in Learning Outcomes Assessment)」を発表した。これによると、社会で必要とされる批判的思考、問題解決能力、コミュニケーション、統合的学習などといった重要なスキルを学生が習得しているか否かを評価するためのツールを、大半の大学が使用していることが明らかになった。主要な調査結果は以下の通り。

・CAOの85%が、勤務大学では学生に習得させることを目指す共通の学習成果が定められていると回答し、2008年調査時の78%から増加。

・AAC&U加盟大学では、セクタを問わず、学生にとって重要と考える学習成果が共通。

・大学が特に強調する重要な学習成果はリサーチスキル及び統合的プロジェクトに関連する能力。

・AAC&U加盟大学の87%がカリキュラム全体での学習成果の評価を行っており、2009年調査時の72%から増加。

・大半の大学が学部内で学習成果の評価を行っているが、全学部において実施すると回答した大学は全体の40%。

・AAC&U加盟大学の約33%が一般知識に関する標準試験を使用し、38%が一般的スキルに関する全米標準試験を使用しているが、いずれも2008年試験時の49%から減少。

Association of American Colleges and Universities;Higher Education Learning Outcomes Assessment Movement Moves Away from Standardized Tests, According to New National Survey

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証
統計、データ 統計・データ