非営利調査・コンサル機関のイサカS+R(Ithaka S+R)は2月22日、大学リーダーを対象として実施した「高等教育の洞察(Higher Ed Insights)」調査の結果を明らかにした。本調査は、2015年11月16日~12月27日に実施され、革新的イニシアティブと、
①学位取得率
②学生の学習の質
③学費の手の届きやすさ
という3点における成果向上を目指す戦略に重点を置いたもので、96人から回答を得た。同調査の主要な結果は以下の通り。
・学位取得率向上のためには、学生に対してより体系的な高等教育体験と支援の提供が有効であるとの意見が、主に公立大学リーダーの中で主流。
・学生の学習の質向上のためには、学生がインタラクティブなソフトウェアを使用する中で学生の能力に応じて教材を調整する、知的能力適応型学習技術が最も有効と回答。
・学費の手の届きやすさに関しては、学生が必要とする授業・サービスのみに対して支払い、複数の高等教育機関での経験を組み合わせて学位を取得する手段が価格を抑える上では最も有効と回答。
・2年間の大学学費の無料化というオバマ大統領が提唱するイニシアティブに関する意見は様々。
・国高等教育におけるイノベーションの最大の障壁は、大学組織に根付く文化と構造との回答が最多。
ITHAKA S+R, Higher Ed Insights:Results of the Fall 2015 Survey