2015年12月3日、英国大学協会(UUK)は英国高等教育の傾向に関する最新の報告を発表した。本報告は、毎年発表しているもので、今回は2004学事年度(以下「年度」)から2013年度までの高等教育界に大きな変化があった期間を対象としている。
主なポイントは以下の通り。
【パートタイム学生】
減少が続いている。この結果、フルタイム学生は全体の75%近くになっており、2004年度の60%強と比較すると大きく増加している。
【社会的に不利な背景を持つ層からの進学率】
学生の社会的背景はより多様性を増しており、社会的に不利な背景を持つ層からのフルタイム学部学生への進学率は、2005年度から2014年度にかけて42%増となっている。これはUUKが来年力を入れて取り組む活動であり、作業部会を組織して、高等教育における参加機会拡大により社会流動性を高めるよう大学や担当相に提言している。
【非EU圏留学生】
2004年度に9.0%であった非EU圏留学生の割合は、2013年度に13.5%まで増加している。分野によってはさらに高い割合を占めており、工学では25%近くにもなる。
【就職状況】
不況期を含め、大卒者は非大卒者より一貫して低い失業率となっている。高等教育統計局(HESA:Higher Education Statistics Agency)の最新の資料によると、2010年度の大卒者の95%は3年半以内に就職もしくは進学をしている。
【男女差】
2013年度に、学生の56.1%は女性であった。これは2004年度の57%から低下している。この数字は課程によって異なり、学部課程では55.1%の学生が女性で、大学院課程では47%が女性となっている(大学院課程については、2004年度の44.5%と比較すると増加している)。
Report looks at latest trends in UK higher education.