大学の寄付金運用制度を整備
また、楊氏は自身の調査研究結果を基に、大学の寄付金管理制度を整備し、寄付金の好循環生態系を創造するべきであるとも提案する。
氏は次のように指摘する。社会・経済のたゆまぬ発展と進歩に伴い、中国の高等教育は継続的に改革を深めるとともに、大学の規模は絶えず拡大
しており、その発展には大量の資金投入を必要としている。
中国の教育機関の資金源は徐々に多様化しているが、主な資金源は今なお国の財政であり、社会による学校運営への潜在的な期待は十分に発掘
されていない。
それゆえ、氏は次のように提案する。国は大学の寄付金獲得に関する政策・制度を策定・整備し、大学が社会から寄付を受け、同窓会の強化を
通じて、OB・OG以外の個人、企業、慈善団体からの寄付を募ることで、資金源の多様化を図るとともに、大学への寄付に対する制限を緩和する
ことを奨励する。
法的な監督体制を構築・整備して、寄付金の使用を効果的に監督し、発展に十分な資金を高等教育機関に確保させる。
高等教育機関に生命倫理学科を開設
さらに、楊氏は高等教育機関における生命倫理学科の開設と、修士・博士課程の増設を提案する。
氏は次のように指摘する。医学や科学技術の急速な発展は、人類に極めて大きな幸福をもたらす一方、かつてない倫理的問題をもたらした。
中国では生命倫理学の研究も法整備もまだ始まったばかりで、関連諸制度の規範体系が確立されておらず、生命医学研究に従事する者の倫理
意識が相対的に希薄である。
その一方で、中国の生命倫理学研究はこれまで西側の言説を受容することに終始しており、既存の研究分野や成果では我々自身が直面する問題
を完全に説明することはかなわない。
このことについて、氏は次のように提案する。高等教育機関における生命倫理学科の教師陣を強化し、大学における生命倫理学関連の科目を増やし、
必要であれば当該専攻の修士および博士課程を増設する。中央および地方財政当局は、研究機関や高等教育機関の生命倫理学研究センター設立を
支援し、優秀な教師や研究者を生命倫理分野の研究および教育実践に引き込む。
生命倫理分野における国際協力および交流を強化し、オンライン・オフラインのフォーラム、学術交流、海外の提携校やプログラムを通じて、
中国国内における生命倫理学分野の研究を促進し、生命科学分野の法整備に理論的根拠を与える。学校、居住区、末端の社会団体は、メンタル
ヘルスについての指導や命を守る教育、法学教育に力を入れ、さまざまな年齢の児童・生徒が生命に対する意識を高め、生命を愛し、敬うこと
ができるよう支援する。
2021/03/05
澎湃新闻: 代表建议:建立国内外高校学分互认机制,便利学生跨国转学
地域 | アジア・オセアニア |
国 | 中国 |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
国際交流 | 国際化、学生交流 |