【ニュース・中国】代表:国内外の高等教育機関間で単位互換制度を確立し、学生の国際的移動を容易に(1)

 
年に一度の全国両会(全国人民代表大会と人民政治協商会議)の季節がやってきた。本紙が得た情報によると、全国人民代表大会代表で遼寧大学
副学長の楊松氏は今年の両会で、留学生の帰国奨励、大学の寄付金管理制度の整備、生命倫理学専攻の開設、中等教育におけるキャリアプラン
ニングおよび心理教育の導入などに関する提案を行う予定だ。

 
楊氏は本紙に次のように語った。議案の準備段階で、海外との提携校を訪れ、留学エージェント業界で働く畢然氏らに中国人学生の国際交流の現状
を聞くなどして広く調査を行った。

 
その過程で、昨年世界を襲った新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中国の優秀な大学生や中高生の間で、留学の中止や延期が相次ぎ、国家人材戦略の
遂行や国の人材確保に直接的な影響が生じている
ことに気付いた。

 
楊氏は、国内外の高等教育機関間での転校および単位互換制度を確立し、学生の国内外の高等教育機関間での移動に便宜を図ることを提案したい
としている。

 
国内外の高等教育機関間で単位互換制度を確立

 
「新型コロナウイルスが世界を席卷する中、 各国の大学は続々と対面授業を停止し、遠隔授業に切り替えた。ビザの発給制限や関連政策により、
中国人留学生は、学習面・生活面・経済面で苦境に陥り、留学生はかつてない試練に直面している。」

 
楊氏は、新型コロナウイルスの流行が常態化する中、転校や帰国を切実に希望する留学生がどんどん増えており、帰国留学生の学籍問題の解決は、
避けて通れない課題になっていると指摘する。

 
このことについて、楊氏は、自身の調査研究結果を踏まえ、教育部門に対し、次のように提案する。

 
国内の高等教育機関に対し、コロナ禍など特殊な状況や期間に優秀な学生を一時的に受入れ、または正式に入学させる政策を打ち出すよう奨励する。

 
国内外の高等教育機関間での転校および単位互換制度を確立し、国内外の高等教育機関間での移動に便宜を図る。

 
多様な形式の海外との提携校や提携プログラムを増やし、留学に支障が出た学生に、より多くの選択肢を与えるよう奨励する。

 
世界の有名大学の経営理念やノウハウを学び、寄付金による基金を導入するなどの形で、国内の高等教育機関の発展のために、より強力な資金的
援助と保障を提供し、国内の高等教育機関の教育の質の向上と運営の国際化を図り、より多くの中国人学生およびより質の高い外国人学生を中国の
大学に呼び込み、中国文化の世界的影響力および国際競争力の強化を目指す。
 
2021/03/05 
 


澎湃新闻: 代表建议:建立国内外高校学分互认机制,便利学生跨国转学


地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
国際交流 国際化、学生交流