【ニュース・フランス・日本】フランス・日本の宇宙事業協力:火星と月衛星かぐやの探査について2つの合意の調印

 
2019年6月26日、エマニュエル・マクロン共和国大統領は日本を公式訪問した際、Frédérique Vidal高等教育・研究・イノベーション大臣、柴山昌彦文部科学大臣、Jean-Yves Le Gallフランス国立宇宙研究センター (Centre national d’études spatiale:CNES)理事長、山川宏JAXA理事長が同席して、太陽系の調査の協力について2つの合意をし、調印した。
 
1つ目の合意は火星衛星探査計画(Martian Moons Exploration:MMX)についてで、それは衛星フォボス(火星の衛星の一つ:もうひとつはダイモス)のサンプルを持ち帰る野心的プロジェクトである。この計画はこれらの衛星の起源を研究し、太陽系の形成、進化を更に理解していくことを目的としている。この合意には、そのミッションを詳しく明らかにしていく準備段階(フェーズB)のために必要な科学的研究を含んでいる。
 
2つ目の合意は、はやぶさ2のミッションについての合意である。そのミッションでは、既に着陸機MASCOT(昨年10月3日小惑星りゅうぐうに接地)が関係している。大気の成分分析や、サンプルを採取して、地球に持って帰ることが、観測機はやぶさ2とMASCOTのミッションである。この合意は2020年、地球に着くサンプルの分析に関係している。
 
この分析は、JAXAの地球外試料キュレーションセンターで、宇宙天体物理学研究所 (Institut d’Astrophysique Spatiale:IAS)が開発したフランス製機器「MicrOmega」を利用して行われる。共和国大統領の日本訪問では、昨年6月6日に締結された視覚通信について、情報通信研究機構との合意の枠組みも決定した。
 
この訪問の間、Frédérique Vidal大臣Jean-Yves Le Gall理事長は、6月27日に海洋研究開発機構にて、大学の複数の研究組織の代表者と海と生物多様性に関してフランスと日本の協力について話し合い、またフランスと日本の科学技術の協力について会議を開催した。
 
2019年6月27日
 
Coopération spatiale franco-japonaise : signature de deux accords portant sur l’exploration de Mars et sur l’astéroïde Ryugu
 

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