【ニュース・フランス・ドイツ】Susanne RauとJohannes Orphalが2017年のGay-Lussac Humboldtを受賞

 
今年、エリゼ条約(仏独協力条約)の55周年に当たり、2018年1月22日の仏独の日を祝う機会にFrédérique Vidal大臣は2017年のGay-Lussac Humboldt賞の受賞者を発表した。受賞者は歴史研究家のSusanne Rauと気候学者のJohannes Orphalである。
 
1983年以来、毎年授与されるこの仏独賞は、一方では優れた研究と仏独共同研究強化に貢献したドイツで活躍する科学者を顕彰するものである。他方、この仏独協力の将来に有望な展望を与える者を表彰する。フランス側では、受賞者にはそれぞれ6万ユーロを与える。式典は高等教育・研究・イノベーション省の支援を受けて2018年上半期にフランス科学アカデミーによって開催される。一方、ドイツ側では、フンボルト財団(Alexander von Humboldt-Stiftung:AvH)が毎年、有望な成果が長年にわたり影響を及ぼす、顕著な研究成果、あるいは発見をした、あらゆる分野の国際的な科学者に対して、各6万ユーロを100人まで与えている。
 
Frédérique Vidal大臣は、2人の受賞者を祝福し、「彼のキャリアは仏独間の科学協力の卓越性を示しており、今年の受賞対象の成果は非常に有望であり、両国間の強力なパートナーシップに根ざしている」、そして「私達はあらゆる分野でドイツとの二国間相互協力を推進していく。フランスとドイツはいわば一心同体で、あらゆるレベルで、とくに科学的観点から、これまで以上にヨーロッパ統合の柱となるだろう」と述べた。
 
【受賞者】
Susanne Rau:Erfurt大学教授、研究担当副学長
13世紀から1800年にかけてのリヨン商業圏の発達に関する研究。地中海におけるリヨンの役割と商業交流が都市の変遷と経済史に与えた影響に焦点を当てている。研究副学長として、Lumière Lyon2大学とErfurt大学との交流を築いた。
 
Johannes Orphar:Karlsruhe工科大学(KIT)教授、気象・気候研究所(IMK)デイレクター
物理学者、気候学と大気のテレメータリングの専門家。フランスの大学・研究機関とこれまで12年以上にわたり深い関係を築いてきた。分子分光法と大気のリモートセンシングに関する研究は、安定な、あるいは不安定なラジカル種を非常に高精度/高感度で測定する新技術の開発に貢献した。同氏は国際データベースHITRAN(NASA/Harvard-Smithsonian)の主宰者のひとりである。
 
2018年1月22日

 
Susanne Rau et Johannes Orphal lauréats du Prix Gay-Lussac Humboldt 2017
 

地域 西欧、中東欧・ロシア
ドイツ、フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
顕彰 顕彰