【ニュース・フランス】Najat Vallaud-Belkacem大臣の演説

2016年1月20日、全国大学長会議主催で開かれた「過激化」に関するシンポジウムでNajat Vallaud-Belkacem国民教育・高等教育・研究大臣が演説をした。

要旨は以下のとおり。

2015年1月と11月にフランスで起きたテロ事件に対し、 過激化に関するシンポジウムで討論することで、テロの考えに反対し、われわれの財産であるヒューマニズムの尊厳を示している。世界は暴力と混沌に直面し、われわれには二重の義務が課せられている。すなわち、行動と熟慮である。

人類がなぜこのような野蛮な行為に至ったか、その過程を思考と研究という面から検証しなければならない。このような事態をも考慮して政策を決めなければならないとすれば、それは容易なことではない。しかし、われわれの思考では、これまでもしばしばこう言ってきた。「事態はわれわれが考えているより、ずっと複雑である」と。

フランス共和国の価値に関する行動計画の10番目にあるように、Thierry Mandon 氏も私自身も過激化に関するさまざまな研究アプローチ間の最良の構成を促進しようとしている。したがって、多面的な研究が必要であり、「学際領域の研究が必要である」というだけではもはや足りない。もっと先に進むためには、道具や議論の場、そして共通の構造をもつことが重要である。この分野でAthéna(Alliance Thématique nationale des Sciences Humaines et Sociale:フランス人文社会科学テーマ別研究アライアンス)の研究チーム、リヨン師範大学校のGéo-confluenceやパリのFondation de la Maison des Sciences de l’Homme(人文科学研究財団)がイニシアティブを取るよう望んでいる。

この点に関しては、われわれはすでにドイツとともに、ヨーロッパ研究プログラムのひとつとしてHorizon2020に要望を提出しており、肯定的な返事をすでに得ている。

最後に、行動のもうひとつの軸として重要と思われるのは、公開討論に光を当てることである。これはまた、去る11月25日にCNRSのAlain Fuchs会長に委ねた重要なミッションでもある。

われわれは、哲学者ヘーゲルには申し訳ないが、ミネルヴァの梟が飛び立つ黄昏を待つ暇はないのである。

 

2016年1月20日

Discours de Najat Vallaud-Belkacem à l’occasion du colloque de la C.P.U. sur la radicalization

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
その他 その他