【ニュース・フランス】Inria創立50年記念式典でのFrédérique Vidal大臣スピーチ

 
1967年、Stanford研究所で、コンピュータで制御される最初の移動ロボット、Shakeyが生まれた。一方、フランスでは情報科学とデジタル技術に関する先端研究を行う研究所IRIAが生まれた。2017年には、より敏捷性の高いロボットが震えることなくスムーズに移動し、その動きぶりは単独で移動する能力以上のものである。
 
この進化のようにIRIAは1979年、(Institut National de recherche en Informatique et en Automatique : Inria)となり、発展を遂げた。情報科学発展の各段階では、まず、ハードウエア、ロジック、そしてソフトウエア、ネットワーク、さらに今日ではデータとアルゴリズムが支配的であった。Inriaは常に知とイノベーションの最先端を走ってきた。
 
本日、研究の50年、技術移転の50年、科学と社会に奉仕する、果敢で創造性に満ちた50年を生きてきたみなさんすべてとともに祝福したい。Inriaはこの社会変革にあって、科学と経済発展の道を歩むべく、科学の最前線で企業に寄り添っている。
 
しかし、Inriaの仕事はわれわれの社会が関与する経済界を遥かに超えたところにあり、デジタル革命は単に産業界のものではなく、われわれの社会全体が今後展開するものである。とりわけ、文化についてそうである。デジタル技術によって、その利用方法のみならず、働き方も劇的に変化し、知的労働への新たな対応が必要となり、また、倫理問題も浮上するだろう。
 
このような文化的変革の中でInriaは中心的な役割を果たすことになる。Inriaはまた新しいビジョンを示してくれるだろう。すわわち、デジタル科学は修業、健康、知識、教育、環境、レジャーでわれわれを取り巻く環境とともに大きな役割を果たす。
 
私はInriaが今後、みずからの真の自律性を拡大する大学と緊密に連携を取りながらこれらの活動を拡大していくことを希望する。
 
2017年11月7日
 
Célébration des 50 ans de l’INRIA : discours de Frédérique Vidal
 

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