高等教育・研究・イノベーション大臣は本日、感染症の予防、理解、治療に焦点を当てた2つの優先研究のプログラムの立ち上げを発表した。
5月26日水曜日、Frédérique Vidal 大臣は高等教育・研究・イノベーション省において、2021年度の学事暦の初めに開始される、2つの優先研究
プログラムと設備（P.E.P.R.）の科学指針を受けとった。感染症の出現を理解する、人獣共通感染症発生のリスクとパンデミックのリスク防止
プログラム（PREZODE）と、それらを予測する新興感染症プログラム（MIE）により、病原と戦うワクチンの取り扱いと戦略を設計する。

 
状況

 
感染症の70％以上は、人獣共通感染症、すなわち野生動物、家畜、ヒト集団の間に広がる感染因子によって引き起こされる疾患である。
これは新型コロナウイルス感染症というパンデミックの起源であるコロナウイルス同様、チクングニア熱やジカ熱のウイルスに関連する再発性
の感染症の例が挙げられる。

 
出現のメカニズムを理解し、それらを防ぎ、効果的な対策戦略を構築するためには、「ワンヘルス」という、人間の健康、動物の健康、環境衛生
を統合するアプローチが不可欠である。

 
すべての卓越性を統合するグローバル戦略

 
Frédérique Vidal 大臣は、投資総局との将来への投資に基づいて、この巨大な課題に対応するためのグローバル戦略を打ち出す。
PREZODE と MIE の2つのプログラムは、この戦略の基礎である：それぞれの位置付けと相互作用により、生態系内の人獣共通のリスクの研究から、
種の壁を越え、ワクチン接種、診断や治療に至るまでの枠組みの中での感染症病原体とその進化能力を理解することができる。これは、危機に
対する知識‐予防‐管理の連続である。

 
フランス、ドイツ、オランダの約10の研究機関が参加する PREZODE プログラムは、人獣共通感染症の出現による脅威をより適切に評価、検出、予防
するために必要なツールを開発する。第4回未来の投資のプログラムにおいて、約3000万ユーロの予算が組まれる。また、フランス開発庁（AFD）
の支援を受け、約3000万ユーロの予算で、「ワンヘルス」というアプローチから、人獣共通感染症出現リスクの高い国々を支援する。

 
MIE プログラムは、人類社会の新たな現象を予測し、感染症の予防と管理を目的としている。集団行動の構造化を強化し、資源の限られるパートナー国
はもちろん、すべての研究機関、国立科学研究センター、パスツール研究所、大学、大学病院や患者団体を統合する。予算は8000万ユーロである。

 
大臣は、PREZODE プログラムの管理を国立農学研究所、開発研究機構、開発のための農業研究における国際協力センター（CIRAD）に共同委託し、
MIE プログラムの管理を国立保健医学研究所に委託した。これにより2021年1月に設立された ANRS-MIE により、新規あるいは再出現する感染症
に関する研究を主導、調整、資金提供される。

 
国際的な影響力

 
大臣は、これらの優先研究プログラムの4つの主な課題を検討した：

 
総動員： これらのプログラムは、すべての地域全体、組織の研究所、高等教育機関などの全ての研究コミュニティを対象とする必要がある。
明確な優先順位付け： 創造性を抑制されることなく、迅速に優先順位の高い科学的軸とそれらを実装するガバナンスを特定する必要がある。
研究活動の促進： スタートアップ企業の設立や、中小企業や大規模なグループへの移転、または公共政策について考慮に入れたうえで行う。

 
欧州・国際の統合：国際的なレベルでは、これらのリスクに最も直面している地域との協力を強化する必要がある。欧州レベルでは、この統合がすべての
レベルで行われる必要がある：PREZODE と MIE プログラムは、研究とイノベーションの将来の戦略計画、欧州委員会が Horizon Europe の枠組み
の中で展開するパンデミックへの対策のための行動につなげていく必要がある。

 
この会合の目的は、衛生危機開始以来の新型コロナウイルス感染症対策におけるフランスの研究の大規模な動員に敬意を表するものであり、
また新たな衛生危機の予防と準備に焦点を当てた新たな動きがはじまるものでもある。
 
5/26

Ministère de l’Enseignement supérieur：
Prévenir les prochaines pandémies : lancement de deux programmes prioritaires de recherche inédits axés sur la prévention, la compréhension et le traitement