国立情報学自動制御研究所（Institut national français de recherche en sciences et technologies du numérique：Inria）とブラジル
国立計算科学研究所（Laboratoire national brésilien de calcul scientifique：LNCC）は、協力関係（特に高性能計算、ビッグデータ、
人工知能について）を強化するための協定条項に調印した。InriaとLNCCは古くから科学協力関係を持っており、とりわけ次の項目において、
それぞれの研究チームが共同研究に力を注いでいる。
- 情報研究と電子科学についてのプロジェクトを進めること
- 研究者や学生の交流を増やすこと
- 勉強会や会議を行うこと
- ラテンアメリカとヨーロッパ間の研究と交流プログラムに参加すること
この枠組み協定によりInriaとLNCCは、コンピュータ－サイエンスとデータ科学における基礎および応用研究の分野において、
ブラジルの大学や他の研究機関との共同研究を実施する予定である。進めるプロジェクトの分野は、エネルギー、健康、環境、生物、
薬学、農学、ナノテクノロジー、スマートシティーなどである。このパートナーシップに基づき、ブラジルと国際的な研究所を
設置することを予定している。
「InriaとLNCCとの新たなレベルの協力関係構築は、長きにわたる強固な科学パートナーシップのたまものである。実際、LNCCの優秀な
複数の研究員は、1990年代既にそのキャリアをInriaにおいて始めていた。このことにより、デジタルモデルとシミュレーションの分野に
おいて、InriaとLNCCとの連携チームが複数創設されている。
特筆すべきは、InriaとLNCCの共同チームや他のブラジルやヨーロッパの機関が参加したH2020ヨーロッパプログラムとブラジルが財政支援を
行うエネルギーに関する高性能計算プロジェクトである。現在、人工知能・ビッグデータ・高性能計算におけるデジタルシミュレーションと
コンピューターモデリングのパラダイムシフトはすさまじい。この新たなInriaとLNCCとの国際協力は、実際の科学利用にむけた新たな課題に
根本的に取り組むことを目的としている。」とLNCCのシニア研究員でInriaの国際チェアマンであるFrédéric Valentin氏は述べている。
「この国際研究パートナーシップは、InriaとLNCCやブラジルの優秀な大学の間で、昔から在る協力体制の継続によるものである。
例えばその成果として、2018年にリオデジャネイロでデータベースの主要な会議である「VLDB」が開催されている。研究テーマは、特に高性能計算、
ビッグデータ，人工知能の実用化にフォーカスしている。このパートナーシップは、長きにわたる協力関係のもとに築かれ、研究テーマに関する
重要な課題に取り組み、発展していくだろう。」とInriaの研究局長で、ZENITHプロジェクトチームの責任者であるPatrick Valduriez氏は述べている。
7月2日
Nouveau partenariat de recherche franco-brésilien : Inria et LNCC signent un protocole d’accord
