【ニュース・フランス】「進路指導と学生の成功」法案の国会での公開審議:Frédérique Vidal大臣の声明

 
高等教育の民主化とそれに伴う個人、および集団の進歩を達成する。これが本法案がめざすところである。常に、そして不意に変化が起こるこの世界で、その危険から守り、そして解放してくれるのは教育と資格である。技術的、経済的、政治的な変化と断絶に対処するための最高の保険は知と人材養成である。したがって、より多くの人がより高度な人材養成にアクセスできるようにしなければならない。わが国の若者が将来、キャリアと生活、そして人生を築くことができるようにすることが個人、そして集団の進歩へと繋がる鍵である。
 
この夏、大学入学にあたり抽選による選抜を行うというA.P.B.が引き起こした危機をわれわれはよく理解している。それは技術的な機能不全によるものではなく、政治的な選択の欠如に起因していた。高等教育の民主化は達成されていないどころか、まだ途は遠い。
 
抽選による選抜というのは、実際には最も恣意的な割当方法である。われわれは、入学者をくじ引きで割り当てて、迎え入れることはできない。この点について、すべての人々が合意しており、抽選による選抜に×を付ける必要がある。もうひとつの注目すべき点は最近、常態化しつつある学士課程初年度で学生が失敗することである。激しい競争の末入学した学生であるが、入学後数週間を過ぎると階段教室に空席が目立つようになる。
 
したがって、教育機関の教育チームに学生が成功に挑戦するよう手段を与え、高等教育の入口から若者に寄り添う体制を作る必要がある。今回の法案提出の主眼はそこにあり、シンプルな目標を中心に据えて作られている。学生を進路指導の中心に据えて考え、進路指導を行おうということで、これはもちろん、その選択肢だけでなく、高等教育の中心で、学生それぞれのキャリアをパーソナライズし、彼らに成功の機会を与えることである。
 
学生には各段階で十分な情報を提供し、進路を決めさせることが重要となる。スポーツ科学をめざす未来の学生は数多くおり、彼らは運動やスポーツを実践する職業に就きたいと考えているが、解剖学や生理学を学ばなければならないということには目が行っていない。結果は入学後の数週間で、彼らが選択したコースは想像していたものとはかけ離れており、多くの場合、勉学を放棄してしまう。学士課程の初年度で1/3が退学するが、その多くの原因は十分な事前指導と情報の不足である。それはまた大学と高校間の情報共有の欠如にも問題があり、大学は提供する学習の特徴を十分説明する必要がある。
 
500億ユーロの追加予算が、さらなる学生受入のために、今後5ヶ年計画の終了までに投入され、投資大計画の中で450億ユーロが、また学生のために100億ユーロが見込まれ、総額1,000億ユーロが大学再編支援のため、例外的な投資が期待される。
 
2017年12月13日
 
Examen du projet de loi Orientation et réussite des étudiants en séance publique : Intervention de Frédérique Vidal
 

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