【ニュース・ドイツ】HRK:高等教育協定の確保-入学制限の防止

 
マンハイムで開催されたドイツ大学長会議(Hochschulrektorenkonferenz:HRK)の総会では、高等教育協定(Hochschulpakt)以降の将来的な資金提供に関する連邦と州の迅速な合意が求められた。2020年に期間が満了するこの協定は、高等教育機関の資金源として極めて重要であるという。この協定のおかげで、高等教育への需要の急増にもかかわらず、これまで大規模な入学制限を行わずに済んだともいえよう。そのため、政権の連立協定で合意されているような、従来のレベルでの資金の安定化が、適切な措置であるとされた。
 
将来的に競争的資金を付与する方向性案は、総会によって棄却された。HRKのヒップラー(Horst Hippler)会長は会議後、次のように述べた。「まさに今から競争をしたいのだとすれば、それはこの資金の性格と機能に矛盾することになるだろう。なぜなら、この協定は高等教育機関間の基本的な資金力格差を埋めるためのものだからである。したがって、ここでは特別なサービスに対する追加資金ではなく、需要のある高等教育課程への長期的な資金調達が重要なのである。」
 
このキャパシティは、入学者の数に合わせて確保されるべきであり、他の要因によって左右されてはならない。
 
ヒップラー会長は「例えば、教育の質の指標として、また資金配分の基準のために、学位取得者の数を用いる試みは、非生産的なものとなる。資金不足というプレッシャーから、できるだけ多くの学位取得者を生み出そうと、学位取得の要件を下げようとする誘惑が大きくなってしまうだろう。」と語っている。
 
2018年4月24日
 
HRK:Hochschulpaktmittel sichern – Zulassungsbeschränkungen verhindern

 

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