【ニュース・ドイツ】調査「外から見たドイツ」:海外の科学者は研究の場としてのドイツを称賛し、官僚主義を批判する

 
フンボルト財団が140か国以上の研究者の経験を評価

ドイツ人はどのくらいオープン且つ寛容に海外の研究者に対応しているか?
ドイツの人々はどのくらい独創的で、進歩的で、官僚的で、親切か?
研究所や図書館はどのくらい設備が整っているか?

1,800人を超えるフンボルト財団(Alexander von Humboldt-Stiftung:AvH)の研究奨学生は、過去6年間の滞在中に得た経験を評価している。
 
その結果、ドイツとその科学システムは海外で前向きに認識されている。とりわけ科学への親近感、寛容さ、民主主義、進歩性が称賛されている。労働時間、男女平等、ホスピタリティも国際比較でみると肯定的に評価されている。
 
一方、官僚主義、言語の壁、日常生活における社会的まとまりの欠如に対する批判が見られる。若い研究者の昇進も、特に米国からドイツに来る奨学生の観点から見ると、あまり良いものではない。
 
「フンボルト財団の奨学金受給者たちから私たちが受けとる肯定的な感想は、少なくとも、省察の動機でもあるが喜ばしいことでもある。」と、フンボルト財団のHans-Christian Pape会長は、調査の結果についてコメントした。
 
「国際的な場での競争において、ドイツに対する多くの称賛とドイツに大きな強みがあることには満足できる。これは宣伝できることだ! しかし、官僚主義と才能ある若手の将来の見通しに対する批判は、模範生であるドイツが喫緊に改善する必要があることを示唆している。」とPape会長は述べている。
 
「外から見たドイツ」調査の結果詳細はこちら
 
ドイツでの研究滞在終了時の、1,800人のフンボルト財団奨学生からのフィードバックが評価された。平均1年半の滞在の最後に行われたオンラインアンケートで、若手科学者はドイツでの仕事と生活の様々な側面を所定の尺度で評価した。インタビュー対象者にはコメントする機会も与えられ、すべての回答は匿名で扱われた。過去6年間、140か国以上からの奨学金受領者のうち、95%が調査に参加した。したがってこの結果は、フンボルト財団の奨学金受給者がドイツに対して持つ包括的かつ象徴的なイメージを反映している。
 
2019年9月19日
 
AvH:Befragung „Deutschland von außen“: Internationale Wissenschaftler loben den Forschungsstandort Deutschland – und kritisieren die Bürokratie.
 

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