【ニュース・ドイツ】大学統合賞2021を授与(1)

 

 
連邦教育研究省(BMBF)とドイツ学術交流会(DAAD)が、大学での難民の統合における卓越した社会的責務を果たす3つの
プロジェクトを表彰

 
ドイツの大学は近年、ドイツの教育システムへの難民の資格認定と統合において非常に積極的である。連邦教育研究省(BMBF)とドイツ学術交流会(DAAD)は、ドイツの大学で3つの特に効果的で革新的なプロジェクトを「難民の統合の卓越した責務に対する大学統合賞」で初めて表彰する。
受賞プロジェクトは、追加のアイデアの実現に向けてそれぞれ1万ユーロを受け取る。

 
これに関して、アンヤ・カリチェック連邦教育研究大臣が説明する。

 
ドイツにおける統合と向上は、教育を通じて成功する!3万人以上の特にやる気と才能のある難民が、過去5年間でドイツの大学の専門課程に入学
した。これは、彼らの知識と経験がドイツの大学にもたらされ学術的に反映できる、素晴らしい成果である。そしてこれは、近いうちにドイツの
大学卒業資格を持つ多くの国際的な専門労働者を獲得できる我が国の雇用者にとって、良い見通しである。

 
数千人の難民が修士の学位を手にしている。これについて、2015年以降ドイツの大学は非常に効果的に寄与しており、純粋な教育の範疇を超えている。
例えば、教授陣と学生は、よりどころを奪われた人々に第二の故郷を与え、新しい学生たちを自分たちのコミュニティの中心へ受け入れ、一緒に
タンデム学習を構築し、社会的な出会いの場や法律相談を実現し、新型コロナウイルス感染症や他の病気に関する健康情報や既往歴シートを大学
キャンパス以外の難民も恩恵を受けられる母国語で提供した。こうして統合は、完全に実用的で模範的に実践された。彼らは共に素晴らしい歓迎文化
を作り上げた。

 
今こそこれらの素晴らしい取り組みをより多くに人に知ってもらう時だ。そのため、私たちが初めて大学統合賞を授与できるのを嬉しく思う。私たちは、全ての大学や大学生、イニシアティブ、積極的に参加した個人に対し、近年成し遂げたことへの感謝を申し上げる。」

 
ジョイブラート・ムカジーDAAD会長は以下のように述べる。

 
「ドイツの大学と全学生は、難民のための数多くのプロジェクトにおいて、ここ近年、橋渡し役であることを示した。彼らは、高等教育や労働市場、
社会の橋渡し役であり、いうなれば成功させる技術者
である。ドイツのような原料に乏しい国は、故郷を失った研究者や大学生に新しい故郷を与え、
彼らが勉学を再開・継続することで、彼らが私たちの自由な民主主義の中で、自分自身とその能力を伸ばせるようにするほうがよい。今回表彰された
プロジェクトは、こうしたすべてを完全に卓越した方法で行っている。」

 
受賞者:

 
「大学での勉学への橋渡し」カテゴリーの受賞者

 
HAWK 応用科学芸術大学ヒルデスハイムキャンパス、ホルツミンデンキャンパス、ゲッティンゲンキャンパスが、大学への入学を希望する難民と
難民の大学生のための成果を収めた全体構想に対して受賞した。HAWK の活動は2016年以来、BMBFの難民プログラム「Integra」と「Welcome」の
一環としてドイツ学術交流会(DAAD)によって支援されている。毎年 HAWK は「HAWK open」と「HAWK start plus」のプロジェクトで、難民
としての背景を持つ約300人の大学入学希望者にサポートを提供する。それらは、入学前と在学中の広範囲にわたるアドバイスと付き添いサポート
を提供し、社会的統合や専攻に関連する労働市場へのオリエンテーションに関する学生活動を支援している。

 
次に、つづく
 


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