タイのEVビジョンを強化するBOIの優遇措置
タイ投資委員会(BOI)は、BEVエコシステムの開発を加速させ、タイを、リチウムイオン電池を含むBEVの製造拠点にすることを中心に、EV産業
に向け、期限切れパッケージに代わる包括的な投資促進優遇措置を導入した。
具体的には、以下のような優遇措置が用意されている。
- 4輪BEVの製造については、8年間の法人税(CIT)免除、BEVに加え4輪PHEVおよびHEVを製造する場合は3年間の法人税免除、また一定の要件を満たせばさらなる優遇措置を受けることが可能
- 電動バイク、3輪車、バス、トラックの製造に対しては3年間の法人税免除
- バッテリーパックの組立、バッテリーモジュールおよびバッテリーセルの生産については、5年から8年の法人税免除、およびバッテリー製造に使用される必須資材の輸入関税を2年間90%減税
- 電気自動車を構成する17の主要部品については8年間の法人税免除(うち4つは新カテゴリー)
- 電気ボートの製造に対する8年間の法人税免除
2017年から2019年にかけて、BOIはHEV5件、PHEV7件、BEV14件、電気バス2件を含む28件のEV製造プロジェクトに投資奨励金を交付し、
投資総額は27億米ドル、年間製造能力は57万台に達した。EVの部品とバッテリーについては、部品14件、バッテリー生産10件、総投資額
3億5, 000万米ドルのプロジェクトに投資奨励金を交付した。
BOIが刷新した電気自動車優遇措置
1. バッテリー電気四輪車の製造(BEVへの投資が必要)
[投資額50億バーツ以上]
- BEV: 8年間の法人税免除
- PHEV: 3年間の法人税免除
- HEV: 税制上の優遇措置なし
*研究開発の場合、最大で合計11年間の税金免除受けることが可能
[50億バーツ未満の投資]
- BEV:3年間の法人税免除
- PHEV:3年間の法人税免除
- HEV: 税制上の優遇措置なし
*すべての要件を満たす場合、最大で11年間の免税措置を受けることが可能
2. バッテリー電動バイクの製造: 3年間の法人税免除 ( * すべての要件を満たす場合、最大で11年間の免税措置を受けることが可能)
3. バッテリー電気三輪車の製造: 3年間の法人税免除 ( * すべての要件を満たす場合、最大で合計10年間の免税措置を受けることが可能)
4. バッテリー電気バスおよびトラックの製造: 3年間の法人税免除 ( *すべての要件を満たす場合、最大で10年間の免税措置を受けることが可能)
5. 電気ボートの製造:8年間の法人税免除
6. 電気自動車の部品とバッテリーの製造
- 4つの新しいEV部品(合計17個まで):8年間の法人税免除
- バッテリーセルおよびモジュールの生産については、2年間の資材輸入関税の90%減税と3~8年間の法人税免除
タイのゼロエミッションモビリティに向けた変革
2025
- 政府機関や公共機関が調達するすべての車両をゼロエミッション車(ZEV)にする。
- 新車生産台数の15%をZEVとする。
2030
- 政府機関や公的機関が使用するすべての車両をZEVにする。
- 新車生産台数の30%をZEVにする
2035
- 生産されるすべての新車をZEVにする。
バンコクポスト: CREATING ASEAN’S FULLY CHARGED EV HUB
地域 | アジア・オセアニア |
国 | タイ |
取組レベル | 政府レベルでの取組 |
社会との交流、産学官連携 | 社会貢献、産学官連携 |