【ニュース・タイ】調査を急ぐよう学部が強く要請

 

チュラロンコン大学法学部は、女子学生へのセクシュアルハラスメントに関連する LINE グループの調査を早めるよう圧力をかけている。
 
チュラロンコン大学コミュニケーションアート学部の学生自治会の幹部らは、調査をもっと急ぐよう求めている。
 
この動きは、今月初めにツイッターでトレンド入りしたハッシュタグ「#chulastudents」を受けたもので、大学入試に合格したばかりの同学法学部
の男子60人のグループチャットを明らかにした
ものである。

 
同学コミュニケーションアート学部の幹部 Phakkamai Jangbangyai さんによると、LINEグループでは、学生たちによる性的な動機に基づく議論や、
さまざまな学部の女性を比較・批判する内容が含まれていたという。

 
Phakkamai さんは、男女共同参画財団(WMP)が開催した「セクハラ問題を抱える教育機関」と題したセミナーで講演し、自分の学部の学生自治会
が調査を監視すると述べ、パネルディスカッションで「このような状況は、女性を不安にさせる。」と発言した。

 
教育機関は、セクハラについての認識を高め、学生を教育すべきだと Phakkamai さんは言う。

 
しかし、刑事処分を受けた若者のための施設バーン・ガンチャナーピセーク青少年職業訓練センター所長の Ticha Na Nakorn 氏によれば、社会に
おける男性の役割に関する見解を変え暴力を減らす試みを行ったところ、一定の成功を収めた
という。

 
Ticha 氏は「法学部の学生たちの考え方を変えることは可能である。もし彼らが処罰または退学させられたら、より危険な存在になってしまうかも
しれない。セクハラの問題は、本質的に構造的な問題だ。子どもたちにはこの問題についての教育が必要であり、教育関係者はセクハラをなくすため
に協力しなければならない。」と述べている。

 
同じく、学部の学生自治会幹部である Apichaya Pothong さんは、大学は被害者のケアと加害者の処罰について明確な方針を持つべきだと語る。

 
WMP のジェンダー平等推進部門の責任者である Angkhana Inthasa 氏によれば、性的な不正行為は教育のあらゆる分野で行われているという。

 
これには、レイプや身体的ハラスメントだけでなく、女性を不快にさせることを目的とした言葉によるハラスメントも含まれ、2019年だけでも、
彼女の財団に寄せられたセクハラの苦情は333件、その84%以上が児童、青年、学生に関するものであった。

 
多くのケースで、教師、教授、先輩、友人など、被害者よりも高い権限を持つ加害者が関わっている。

 
また、教師が生徒を手なづけているケースや、子どもがうつ病や自殺願望、ストレスを抱えているのを見て、親が事実を発見したケースもあるという。

 
Angkhana 氏は、学校でのセクハラへの理解を促進し、被害者の訴訟を支援することを提案した。

 
チュラロンコン大学コミュニケーションアート学部講師の Chanetti Tinnam 氏は、セクハラが犯罪であることは誰もが知っているが、社会は
それを隠蔽する傾向がある
と述べた。

 
また「セクハラ」の定義について、男性と女性では解釈が異なる場合があり、男子学生はレイプという意味で狭く解釈することが多いが、女子学生
は言葉の暴力や視線、ボディランゲージも含めてもっと広くセクハラを捉えているという。

 


Bangkok Post Public Company Limited : Faculty urged to hurry probe


地域 アジア・オセアニア
タイ
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