【ニュース・タイ】大学は14,000人の指導教員を要するとOVECが警鐘 -技術コースの人気に伴い求められるスペシャリスト-

タイ教育省職業教育委員会事務局(OVEC)はDapong Ratanasuwan教育大臣に対し、国内にある425の国立職業学校の教員不足を解消するため、追加で14,000人の教員を採用する計画を承認するよう求めた。

 

OVECのChaipreuk Sereerak事務局長は「学生の入学の急激な増加によって、多くの職業学校が複数学科で深刻な教員不足に直面している。」

 

「職業学校の多くは、自動車工学、電気工学、電子工学、溶接、自動化工学、建設の分野で教員が不足しており、これらの分野では専門的で経験豊富な教員が求められる。」と述べた。

 

現在、国立職業学校425校に入学している学生は約675,000人で、タイ国内中にある461校の私立職業学校を含めると、その数は100万人を超えるであろう。

 

同氏によると「昨年、300,000人を超える学生が職業コースに申し込んだが、これは2014年から26%増となっている。」とのことで、「職業学生数の増加は職業教育に関する政策に起因しており、その政策は産業部門で急増している需要に追いつくよう、スキルの高い人材をもっと輩出することを狙いとしている。その政策が職業コースがもっと人気を得られるよう後押ししているため、タイの技術教育のイメージは改善された。」と述べた。

 

また、「多くの学生は、労働市場では高いスキルを有する人材の需要が高いため、職業コースの学位を目指すことで仕事への明るい見通し持つことができると気付いた。そのため、多くの学生は一般的な学校ではなく職業学校へ入学することを選択する。」と続けた。

 

さらに、「2014年の職業学生と一般学生の比は39:61であったが、上記の理由によって昨年は42:58へとシフトした。そして、これはここ9年間で最も高い水準である。」とつけ加えた。

 

同氏は次のようにも述べた。「職業学生の数が急速に伸びていることはわかるが、教員の数は依然として約25,000人のままで、これはタイが現在求めている教員-生徒比1:20よりも低いことになる。」

 

「さらに、10,000人以上の職業指導教員が今年末までに定年に向かい、これは結果的に職業指導教員の急激な不足をもたらす。そのため、この状況はさらに悪化するかもしれない。」

 

「OVECは、今年末までに職業学生の数を一般大学の学生数と同等まで引き上げるとする長期目標を設定し、最終的には2018年までに職業学校と一般大学への入学者数比を60:40にするため、この問題には至急措置を講ずる必要がある。」

 

「教員の不足を迅速かつ適切に解決しなければ、教育システムを後退させる慢性的な問題となってしまう恐れがある。」

 

「より多くの教員を雇用することは別として、技術訓練用の設備に備えて多くの資金が必要となる。」

 

「OVECは教育大臣とともにこの要求を避けてきており、回答を待っている。」

 

(2016年6月27日 Bangkok Post紙)

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