2016年11月29日、王立協会(The Royal Society)は研究者と国会議員・公務員が組になってお互いの立場を理解するためのプログラムを2016年11月28日から12月1日まで国会議事堂にて実施していることを発表した。これは2001年から行われているもので、英国の優秀な研究者と国会議員間の関係を築く目的で始まり、王立協会と政府科学局(Government Office for Science)の主催で行われている。
研究者が国会議員や公務員と行動をともにし、セミナーや討論会に参加して研究成果がどのように政策決定に活用されるかを学び、また模擬特別委員会にも参加する。
今回参加した研究者は英国中の大学や研究機関から選ばれ、国会議員の参加者の中には3人の大臣や6人の影の大臣も含まれている。また、来年は、国会議員・公務員がパートナーとなった研究者の所属大学や研究所を訪れ、研究者の立場を経験する予定である。
王立協会のVenki Ramakrishnan会長は“専門家の知識は、感染病の流行のような予想外かつ国際的な課題や高齢者医療のあり方などの政策を決定する上で助けになる。研究者コミュニティが政策決定者の近くにいることで、革新的な判断ができるようになる。王立協会のこのペアリングプログラムは今回で16回目を迎え、国会議員や公務員が研究者と長期的な関係を築き、英国の優れた研究・イノベーションが人々の生活の改善に活かされる機会を提供している”と述べた。
THE ROYAL SOCIETY:Scientists swap the lab bench for the green bench