【ニュース・イギリス】Nusrat Ghani氏が新科学担当大臣に任命

 
2022年10月3日、Research Professional NewsはNusrat Ghani氏がビジネス・エネルギー産業戦略省(Department for Business, Energy and Industrial Strategy: BEIS)に置かれる新科学担当大臣に任命されたことを伝えた。しかし閣議には出席をしない。

 
当時の首相のBoris Johnsonの指導力に抗議した、当時の科学担当大臣のGeorge Freemans氏が今年7月7日に辞任後、イーストエセックスのウィールデン選出の議員であるGhani氏がこの役職を引き受けた。Freemans氏が去ってから科学大臣は空席で、当時ビジネス大臣であったKwasi Kwarteng氏及びその後ビジネス大臣に就任したJacob Rees-Mogg氏が代わって担当していた。

 
Ghani氏は、英国女王の喪に服する10日の間に内閣再編成の発表が一時停止し、その後も延長されたあと、この任命を受けた。9月7日に大臣として任命されたがその発表はなかった。Ghani氏の正式役職名称は科学・投資安全担当大臣である。

 
役職の担当は下記の通り:

  • 科学と研究(国内外)
  • ホライズン・ヨーロッパへの参加
  • イノベーション戦略/科学超大国
  • 重要な無機物とそのサプライチェーン
  • 海事と造船
  • 生物科学(ワクチン生産も含む)
  • 宇宙戦略(OneWebは含まず)
  • テクノロジー、戦略、安全保障
  • 人工知能(人工知能局も含む)
  • 融合
  • 研究開発に携わる人々と文化に対する戦略
  • 研究の承認

 
その他BEISの国務長官として下記の任務をサポートする:

  • 投資の安全
  • 投資に対する長期的な目標に向けた進歩状況の確認とその機会
  • 英国リサーチ・イノベーション(UK Research and Innovation: UKRI)
  • 英国先進研究イノベーション局(Advanced Research and Innovation: ARIA)

 
閣僚レベルの地位を求めるが無視される

 
科学大臣の任命に関し、Ghani氏の前任者であるGeorge Freeman氏とその前のAmanda Solloway氏の役職であった担当大臣よりも、上職の就任について研究界から度々要求があった。例えば、貴族院の科学・技術委員会はLiz Truss首相に書簡を送付し、「早急に科学大臣を任命し、閣僚レベルの位置づけをするべきである。」と勧告していた。

 
Freeman氏とSolloway 氏は、ともに国務大臣下で議会での任務を努めていた。Ghani氏はそれより上級の地位にいるため、この新しい任命は、研究界が希望したものにある程度近くなった。また、政府は同紙に対して、Ghani氏は閣議に出席しないことを確認した。

 
George Freeman氏は、昔の内閣で生命科学大臣を務めた過去があり、研究開発分野での経歴を持っているが、Ghani氏はSolloway 氏と同様に研究開発分野では無名の存在である。

 
Ghani氏は経済危機の中で、研究開発費の確保や長引いているEUの科学プログラムの英国の参加など、山積みの課題に直面することになる。


Research Professional News:Nusrat Ghani confirmed as UK’s new science minister


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 組織・ガバナンス・人事