【ニュース・アメリカ】UCLA、大学約20校で実施する「グランドチャレンジ」に関し報告

 
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles:UCLA)は2018年2月13日、大学約20校が主導して実施中の「グランドチャレンジ(Grand Challenge)」に関する報告書「大学主導グランドチャレンジ報告書(Report on University-Led Grand Challenges)」を発表した。
 
グランドチャレンジとは、解決が望まれる大きな課題を特定したうえで、対応策を主に科学技術研究開発を通じて探る取り組みを指しており、このようなプログラムを立ち上げて実施する米国大学が増えている。
 
本報告書は、UCLAが2017年10月に開催したワークショップの場で収集された、グランドチャレンジプログラムを実施する大学のケーススタディをまとめたものである。
 
例えばUCLAは、ロサンゼルス郡において、①再生可能エネルギー利用100%、②地元を水源とする水利用100%、③生態系及び人間の健康の強化、を2050年までに達成することを目指して、2013年に「持続可能なロサンゼルス・グランドチャレンジ(Sustainable LA Grand Challenge)」を立ち上げ、約30人の教員が共同で5年計画を策定している。
 
同計画には100件以上の研究が提案されており、同大学総長のジーン・ブロック氏(Gene Block)とロサンゼルス市のエリック・ガーセッティ市長(Eric Garcetti)は、ロサンゼルスを世界初の持続可能な巨大都市とすることを目的とした「ロサンゼルス持続可能性リーダーシップ委員会(L.A. Sustainability Leadership Council)」の委員長を務めている。
 
UCLAはその後、2050年までにうつ病患者を半減させ、21世紀末までにゼロとすることを目指して、2015年に2件目のグランドチャレンジプログラムを立ち上げている。2件目のグランドチャレンジでは、うつ病及び不安症の学生のスクリーニングと、治療が必要な学生に対する治療の提供を開始している。
 
なお、本報告書は、「Report on University-Led Grand Challenges」(PDF:1.95MB)からダウンロード可能。
 
2018年2月13日
 
UC Regents: UCLA releases Report on University-Led Grand Challenges
 

Scientific American:How Universities Are Tackling Society’s Grand Challenges

 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
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