行政管理予算局（Office of Management and Budget：OMB）は2月10日、2021年度大統領予算案を発表した。本予算案は、人工知能（AI）や量子情報科学（quantum information science：QIS）など、「未来産業」に必要な新技術を創出する一部の限られた領域の予算は増額したものの、主要科学省庁における研究開発予算全般は大幅に削減された。主要科学省庁の2021年度大統領予算案は以下の通り。

• 国立衛生研究所（National Institutes of Health：NIH）：前年度比7％減（29億4,200万ドル減）の369億6500万ドル。
• 米国科学財団（National Science Foundation：NSF）：前年度比6％減（4億2,400万ドル減）の63億2,800万ドル。
• エネルギー省（Department of Energy）科学局（Office of Science）：前年度比17％減（11億6,400万ドル減）の57億6,000万ドル。
• 米航空宇宙局（National Aeronautics and Space Administration：NASA）科学局（Science Mission Directorate）：前年度比11％減（7億5,800万ドル減）の62億6,100万ドル。
• エネルギー省エネルギー高等研究計画局（Advanced Research Projects Agency-Energy：ARPA-E）：前年度比173％減で、予算4億2,500万ドルの省庁を廃止するだけでなく、3億1,100万ドルを財務省（Department of the Treasury）に返金することを指示。
• 農務省（Department of Agriculture）農業研究サービス（Agricultural Research Service）：前年度比12％減（1億9,000万ドル減）の14億3,500万ドル。
• 米国標準技術局（National Institute of Standards and Technology：NIST）：前年度比19％減（1億5,400万ドル減）の6億5,300万ドル。
• 米国海洋大気庁（National Oceanic and Atmospheric Administration：NOAA）：前年度比31％減（3億ドル減）の6億7,800万ドル。
• 環境保護庁（Environmental Protection Agency：EPA）科学技術局（Office of Science and Technology）：前年度比37％減（1億7,400万ドル減）の3億1,800万ドル。
• 国土安全保障省（Department of Homeland Security）科学技術局（Science and Technology Directorate）：前年度比15％減（6,500万ドル減）の3億5,700万ドル。
• 米国地質研究所（U.S. Geological Survey：USGS）：前年度比30％減（2億ドル減）の4億6,000万ドル。

なお、2021年度大統領予算案は、こちらからダウンロード可能。
 

Science：　Trump’s 2021 budget drowns science agencies in red ink, again

 
2月10日