【ニュース・アメリカ】2018年秋学期の米国大学院留学出願者数及び新入生数、2年連続で減少

 
米大学院協議会(Council of Graduate Schools:CGS)は、2018年秋学期の米国大学院への留学生の出願・入学状況をまとめた報告書「大学院留学生の出願及び入学:2018年秋学期(International Graduate Applications and Enrollment: Fall 2018)」を発表した。
 
これによると、2018年秋学期に向けた大学院留学出願者数は前年比4%減、新入生数は同1%減であった。減少の主因は、修士課程及び修了証プログラムへの出願者数が6%減少し、新入生数が2%減少したことと分析されている。
 
一方、博士課程の新入生数は前年比3%増となっているが、修士課程・修了証プログラムと博士課程に在籍する新入生数の割合が77対23であるため、全体では減少した。
 
CGSのスザンヌ・オルテガ(Suzanne Ortega)会長は、大学院留学生の出願数及び新入生数が2年連続で減少するのは今回が初めてであるとし、移民・ビザ政策の変更、米国のイメージの低下などの問題を今後も監視するとしている。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 大学院留学新入生数、大学院留学生在籍総数共に、中国とインド出身学生が占める割合が最大である状態に変化はないものの、インド出身学生の出願者数及び新入生数は、それぞれ2017年秋学期から12%減と2%減。
  • 中東・北アフリカ出身学生の出願者数は、2017年秋学期から14%減。特に、イラン出身学生では、出願者数及び新入生数がそれぞれ27%減と8%減で、サウジアラビア出身学生ではそれぞれ6%減と21%減。これとは逆に、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身学生は、出願者数が28%増で新入生数は5%増。
  • 大学院留学出願数が2017年秋学期から増加した専攻分野は、衛生科学(5%増)、数学・コンピュータ科学(6%増)など。一方、減少した専攻分野は、工学(16%減)、物理・地球科学(9%減)、ビジネス(8%減)など。
  • 修士課程・修了証プログラムで大学院留学新入生の占める割合が高い専攻分野は、ビジネス(95%)、行政サービス(86%)、数学・コンピュータ科学(85%)など。博士課程では、物理・地球科学(77%)、生物・農業科学(50%)など。

 
なお、本報告書は、『International Graduate Applications and Enrollment:Fall 2018』[PDF:810.91KB]からダウンロード可能。
 
2019年2月7日
 
Council of Graduate Schools:International Graduate Applications and Enrollments Continue to Decline at U.S. Institutions

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
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