米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics：NCSES）は11月13日、高等教育研究開発調査（Higher Education Research and Development (HERD) Survey）の結果を発表した。

 
これによると、2018年度の高等教育研究開発費は、あらゆる資金提供源において増加しており、研究開発（R&D）費総額は、2017年度から41億ドル増（5.5％増）の794億ドルで、3年連続の増加となった。

 
また、連邦政府が拠出するR&D費も3年連続で増加しており、2018年度までの3年間での増加率は、R&D総額が9.6％、連邦R&D費が5.3％であった。主な結果は以下の通り。

• 連邦政府及び州・地方政府が拠出する高等教育R&D費は、いずれも2017年度から約4％増で、2015年度からはそれぞれ11％増と12％増。それ以外の資金源が提供する高等教育R&D費の2015年度からの増加率は、企業が18％、非営利機関が29％、大学自体が23％、その他が22％。
• 2018年度の高等教育R&D費全体の53％は連邦政府から拠出。但し、連邦政府が拠出した高等教育R&D費は、2011年度から2018年度の間に12億ドル増加しているのに対し、同期間内に他の資金源が提供した高等教育R&D費は、大学自体が79億ドル増、非営利機関が16億ドル増、企業が15億ドル増、その他が14億ドル増で、いずれも連邦政府を上回る。
• 分野別でみると、科学分野におけるR&D費は、2017年度から33億ドル増（5.6％増）の623億ドル、工学分野は同3.8％増の124億ドルで、それ以外の分野は同7.5％増の46億ドル。
• R&D費支出額上位30位にランクされる大学研究機関による支出額合計が、全体の42％を占める。R&D費支出額上位5大学は、ジョンズホプキンス大学（Johns Hopkins University、メリーランド州）、ミシガン大学アナーバー校（University of Michigan, Ann Arbor）、カリフォルニア大学サンフランシスコ校（University of California, San Francisco）、ペンシルバニア大学（University of Pennsylvania）、ワシントン大学シアトル校（University of Washington, Seattle）。

 
National Science Foundation：　
Higher Education R&D Funding from All Sources Increased for the Third Straight Year in FY 2018