教育関連情報を提供する非営利団体のハッチンガー・レポート(The Hechinger Report)は、教育省(Department of Education)のデータを分析した結果、2015年に大学に入学した新入生の55%は2年目には大学に在籍しておらず、2013年の新入生に関する調査時の44%を上回ったことを明らかにした。また、フルタイム学生として入学した学生だけを見ると、2年目に進級しなかったのは全体の約20%となっている。
教育省の報告によると、高校卒業後、すぐに大学に進学する学生の割合は、2000年の63%から2016年には70%に増加しているが、フルタイム学生が2年目にフルタイムまたはパートタイム学生として在籍する割合は、公立4年制大学では2011年から2.6ポイント増、私立非営利大学では同1.3ポイント増に留まっており、営利大学では同0.8ポイント減となっている。
さらに、大学に進学する高校卒業者の割合は増加しているものの、学生数自体は大幅に減少していることに加え、社会人学生数も労働市場の好調によって減少しており、ピークであった2011年と比較すると、大学在籍者数は約290万人減となっている。
現状では、依然として新入生募集への努力が重視されているものの、一部の大学は、在籍率を向上させるために、ビジネスモデルの変更などを検討中といい、改善すべき問題には、①チューターやアドバイザーによる支援、②学資援助、③リメディアル講座システム、などが挙げられている。
2018年7月5日
THE HECHINGER REPORT:More high school grads than ever are going to college, but 1 in 5 will quit