【ニュース・アメリカ】連邦学資援助受給資格を喪失した営利大学の学生、近隣のコミュニティカレッジに進学する傾向

フィラデルフィア連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of Philadelphia)は、大手営利大学が連邦学資援助受給資格を喪失したり、経営破たんにより閉鎖したりする事例が増加する中、営利大学に在籍していた、もしくは進学を希望していた学生の動向に関する研究結果報告書「営利大学が連邦学資援助を喪失した場合、学生はどこに行くのか?(Where Do Students Go When For-Profit Colleges Lose Federal Aid?)」を発表した。

 

本報告書は、これらの学生は高等教育を諦めるのではなく、コミュニティカレッジに進学する傾向が高いことを明らかにしている。具体的には、制裁措置を受けた営利大学では、制裁後5年間に低所得層学生を対象とした奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」を受給する学生の在籍数は53%減となる一方で、制裁を受けた大学と同じ郡内に所在するコミュニティカレッジに在籍する学生数は17%増となっていることが明らかにされた。また、制裁を受けた大学と同一地域に所在する別の営利大学も悪影響を受け、近隣営利大学の制裁措置後、ペルグラントを受給する学生の在籍数が15%減となっていることが発表されている。

 

2017年5月5日

 

Inside Higher ED:From For-Profits to Community Colleges(報告書PDFあり)

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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人材育成 学生の多様性
その他 その他