米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は2015年12月15日、SRIインターナショナル社(SRI International)と情報科学研究所(Information Science Institute)が2015年7月に発表した報告書「未来のサイバーセキュリティ実験 ~実験的サイバーセキュリティ研究の次世代に触媒作用を及ぼす~(Cybersecurity Experimentation of the Future (CEF): Catalyzing a New Generation of Experimental Cybersecurity Research)」(PDF)の中で提示された、将来のサイバースペースの更なる安全性のための5つの提案事項をプレスリリースにおいて紹介した。
これらは、
①研究は学際的なものであること
②実験において人的活動を正確にモデリングし検討すること
③オープンインターフェースと標準を使用したインフラ・実験構成部分の共通的モデルに則ることで、異なる実験環境であってもプラグ・アンド・プレイ様式での統一的利用が可能であること
④実験の枠組みが科学に基づく仮説試験を可能とするために再利用可能なデザインであること
⑤インフラが利用可能且つ直観的であること、また、研究コミュニティが研究と支援インフラのより厳格な科学モデルを導入すること
の5項目である。報告書執筆者らはこれらの提案事項に従うことにより、ハッカーとサイバーセキュリティ専門家との間の力関係を変えるだけでなく、安全性の高い設計のシステムを生み出すことができると考えている。
National Science Foundation:Roadmap to safer cyberspace