【ニュース・アメリカ】米国学生情報センター研究所、大学在籍経験のある学位未取得者に関する調査結果を発表

米国学生情報センター研究所(National Student Clearinghouse Research Center)は2014年7月28日、過去20年間に大学に在籍したことがあるものの学位・修了証を取得していない米国人3,100万人以上に関する調査結果をまとめた報告書「大学に一時在学、取得学位なし ~大学に一時在学していたものの卒業していない米国学生像~(Some College, No Degree:A National View of Students with Some College Enrollment, but No Completion)」を発表した。本報告書は、同カテゴリーに該当する大学在学経験者を、①在学期間が大学1校において1学期間のみである「最小限在学者」、②最低2学期間は在学したものの在学期間が2年未満である「複数学期在学者」、③最低2年間は在学していた「卒業候補者」、に分類している。同報告書によると、全体の3分の1に相当する約1,000万人は上記①のグループに分類され、残りの在学経験者のうち約1,750万人は②のグループに属し、米国成人の大学卒業率引き上げのために支援の力を注ぐべきである③の「卒業候補者」に分類されるのは約400万人という。同報告書は、典型的な「卒業候補者」像として、年齢24~29歳で、大学を離れてから2~6年が経過し、在学中に最低1回は休学したこと等を特徴として挙げている。また、同グループに見られる興味深い傾向として、4年制大学のみの在学者と2年制大学のみ在学者が共に約35%であったことや、全体の約25%が継続的・間欠的に7年以上大学に在籍し、約36%が4~6年間在籍していたことなどが明らかにされた。これらの結果に基づき、同報告書は、「卒業候補者」が大学に戻り学位取得を達成できるようにするためには、2年制・4年制大学の両方において制度を整える必要性があることや、学位取得者の調査をするにあたり、現行よりも長期に亘る追跡調査が必要であることを提言している。

URL1: http://nscresearchcenter.org/signaturereport7/#more-3135

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証
統計、データ 統計・データ