【ニュース・アメリカ】米国人の大半は、高等教育を公益と考え支持するとの調査結果

コロンビア大学(Columbia University)教員養成課程高等教育学准教授のノア・ドレズナー(Noah D. Drezner)氏らは、高等教育に対する米国人の意識調査結果をまとめた報告書「公共・個人の利益としての高等教育に関する米国人の見解(Americans’ Views of Higher Education as a Public and Private Good)」を発表した。

 

本調査は、米国成人約3,000人から収集した教育・健康・心理学に関する見解を検証するプロジェクトの一環として実施され、個人の利益に留まらず、大学の社会への貢献に関し、米国人における様々な理解の仕方を検証したもので、ドレズナー氏らは回答者に対し、高等教育への公費の投入は、投資として「非常に良い」「良い」「普通」「良くない」のいずれかを選択させた。

主な結果は以下の通り。

  • 全体の44%が「非常に良い」、32%が「良い」、17%が「普通」、7%が「良くない」と回答。また、男女別で見ると、「非常に良い」と回答した女性は48%で、男性の39%を上回る。
  • 人種別では、黒人の52%とラテン系の49%が「非常に良い」と回答したのに対し、白人及びアジア系では41%のみ。また、年齢層別では、45歳未満では48%が「非常に良い」と回答したのに対し、45歳以上では39~40%。
  • 都市部在住者は、52%が「非常に良い」と回答したのに対し、遠隔地在住者では44%。また、リベラル派回答者の56%が「非常に良い」と回答したのに対し、保守派は32%のみ。
  • 高等教育に対する政府補助金の増額に関しては、コミュニティカレッジに対する増額は52%が支持し、4年制大学に対しては50%が増額を支持。また、高等教育は「非常に良い」投資とした回答者の71%は増額を支持。
  • 高等教育が公共に及ぼす利益としては、全体の70%以上が「米国社会に利益をもたらす科学の進歩」「米国国家の繁栄及び発展」に貢献と回答。

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
TEACHERS COLLEGE COLUMBIA UNIVERSITY:AMERICANS’ VIEWS OF HIGHER EDUCATION AS A PUBLIC AND PRIVATE GOOD[PDF:386.46KB]

 

2018年7月17日

 

Inside Higher ED:Americans Still Believe in Higher Ed’s ‘Public Good’

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ