【ニュース・アメリカ】米国・カナダの大学生、2017~18学年度の教材費は平均484ドル

2018年8月15日、全米大学書店協会(National Association of College Stores:NACS)は米国・カナダの大学生による教材利用状況に関する報告書「学生ウォッチ:教材に対する態度と行動:2017~2018学年度報告書(Student Watch™:Attitudes and Behaviors toward Course Materials:2017-2018 Report)」を発表した。

 

年2回実施されるNACSの同調査によると、2017~18学年度に大学生が教材購入のために支払った金額は平均484ドルで、入手が義務付けられた教材数は9件であったことが明らかにされた。これは、前学年度の10件、579ドルから減少し、10年前の701ドルからは大きく減少している。但し、技術・学用品費として、教材費とは別に1人平均612ドルを支払っており、この金額は前学年度を106ドル上回った。

 

学生約3,4000人からの回答に基づいて同報告書内で示された主な結果は以下の通り。

  • 教材を購入・賃借・借用などで入手した学生数は、2014年以降ほぼ同じで、83%が購入、44%が賃借、12%が借用。
  • 2018年春学期に無料教材を利用した回答者は全体の32%で、2017年春の25%、2016年春の19%から増加。
  • デジタル教材・アクセスコード利用者は、2015年秋学期の75%から2017年秋は81%に増加。
  • 2015年秋学期は、回答者の34%が授業開始の最低2週間前までに教材を確保していたのに対し、2018年春学期では21%のみ。また、25%は授業第1週終了後に入手。
  • 専攻分野別では、衛生関連専攻学生の教材費が最も高く、2017~2018学年度の教材費は597ドル。ビジネス関連分野専攻学生の554ドル、教育関連専攻学生の414ドルがこれに続く。一方、教材費が低い専攻分野は、美術専攻学生の372ドル、数学専攻学生の357ドルなど。
  • 教材を購入・賃借するのは大学書店が最も多く、2017年秋学期は、大学書店利用者が78%、アマゾン利用者が41%、友人・他の学生からが8%など。
  • 2017年秋学期に教材購入・賃借で大学書店を利用した理由は、場所の利便性(38%)、必要教材の一括購入が可能(33%)、時間の節約(33%)など。

National Association of College Stores:Course Material Spending Declines for 2017-18 Academic Year

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
学生の経済的支援 学費