イオス財団女性の権力格差イニシアティブ 、米国大学女性協会、及び、女性平等化プロジェクトは、高等教育機関における専門職者の性別による
給与格差に関する調査結果をまとめた報告書「米国名門大学における高給与所得者間での権力格差」を発表した。
これによると、米国においては、高等教育機関における専門職従事者の60%、及び、修士・博士号取得者の半数以上が女性という状態が数十年続いている
にもかかわらず、「R-1」と呼ばれる米国の主導的研究大学130校で高給与を得る教員・大学管理者のうち、女性の占める割合は24%に過ぎないことが明らか
にされた。また、非白人女性に限定すると、高給与所得者全体の僅か2%であるという。
その他の主な結果は以下の通り。
- 「R-1」大学の大学病院に所属する高給与所得専門職者のうち、女性が占める割合は12%で、運動競技プログラムでは7%のみ。
- 調査対象となった約2,300人分のうち、学長の21%、総長の34%、最高財務責任者の34%、学部長の26%が女性。法務顧問に特定すると、高給与所得者の54%は女性(ただし、調査対象となった高給与所得者全体のうち法務顧問が占める割合は4%)。
- 管理職でない教職員約2,000人に限定すると、高給与所得教員のうち女性は10%のみ。
- 非白人女性は高給与所得者全体の2%のみであるが、米国先住民・太平洋諸島出身者・アラスカ先住民女性は全く含まれず。また、アジア系男性は高給与所得者全体のうち10.5%であるのに対し、アジア系女性は僅か0.6%。
- 大学別にみると、女性高給与所得者の割合が男性を上回る大学は130校中11校で、高給与所得者女性の占める割合が60%と最も高いのは
ネバダ大学ラスベガス校。一方、高給与所得者に女性が全く含まれない大学は、カーネギーメロン大学など8大学。 - 高給与所得者に占めるマイノリティ教職員の割合が低い大学はアリゾナ州立大学テンピ校とニューメキシコ大学で、いずれも30%。
なお、本報告書は、こちら からダウンロード可能。
2月24日
Inside Higher ED: Academe’s Sticky Pay-Parity Problem
地域 | 北米 |
国 | アメリカ |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 研究 |
人材育成 | 研究人材の多様性 |