【ニュース・アメリカ】政治学博士号取得予定の大学院生、学位取得前から就職活動を開始するも大学教員職に就く学生の割合は低下傾向

米国政治科学協会(American Political Science Association:APSA)は、政治学博士号取得者の就職状況に関する調査「2014-2015学年度卒業生就職状況調査(2014-2015 Graduate Placement Survey)」の初期結果を発表した。

これによると、政治学博士号取得に必要なコースワークを全て修了し、博士号論文作成のみを残した大学院生(All but dissertation:ABD)は、学位取得前から就職活動を開始する傾向が高くなる一方で、大学教員職に就く学生の割合は低下傾向にあることが明らかにされた。過去5年間では、ABD及び博士号取得者が、テニュアトラックにあるか否かに関わらず、大学教員職に就く割合が緩やかに低下している一方で、就職先未定とする学生の割合は増加していることも判明した。

また、専攻分野別では、非テニュアトラック大学教員を除く全カテゴリーにおいて、比較政治学分野の占める割合が最も大きく、非テニュアトラック大学教員では米国政治学の占める割合が最大であった。また、政治学専攻の白人以外の学生の割合は低く、2009-10学年度では白人学生の割合は全体の57.0%であったが、2014-15学年度では63.3%に増加した反面、アフリカ系学生の割合は同期間で3.2%から1.8%に減少した。また、米国外からの留学生の割合も、同期間で29.6%から22.6%に減少した。

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
人材育成 学生の就職
統計、データ 統計・データ