米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics：NCSES）は、2016年2月4日、在米企業による研究開発（R&D）活動に関する報告書「在米多国籍企業によるR&D業績　～複数省庁調査結合プロジェクトからの結果～（R&D Performance of U.S.-Located Multinational Companies: Results from Multiagency Survey Linking Project）」を発表した。

これによると、2010年の在米企業によるR&D活動費は2,790億ドルで、その71％に相当する1,970億ドルは、米国多国籍企業の親会社によって行われたものであることが明らかにされた。また、R&D活動のための連邦助成の中で、これらの企業によるR&D活動のための助成が占める割合はさらに高く、総額342億ドルの75％であることが判明した。

さらには、米国企業で働くR&D労働者140万人のうち、56％に相当する78万8,000人は、これらの親会社が雇用していることも明らかになった。この他、米国以外の国が株式の半分以上を所有する多国籍企業の在米関連会社によるR&D活動費は全体の14％に相当し、これらの関連会社が米国内で雇用するR&D労働者数は15万5,000人で、これらの企業によるR&D活動の半分以上は、カリフォルニア州、イリノイ州、マサチューセッツ州、ニュージャージー州、ペンシルバニア州、及びテキサス州の6州において行われているとのことである。

National Science Foundation：Multinational companies perform majority of U.S. business R&D