【ニュース・アメリカ】大学における学生指導、頻度よりも質が重要

 
 インディアナ大学ブルーミントン校教育学部(Indiana University Bloomington School of Education)を拠点とする米国学生関与調査(National Survey of Student Engagement:NSSE)は2月20日、年次報告書「関与の洞察 ~学士課程教育の質に関する調査結果~(Engagement Insights: Survey Findings on the Quality of Undergraduate Education)」を発表した。

 
 これによると、「必要な時にアドバイザーが対応可能」「時に適った正確な情報提供」「学生の懸念事項に対する積極的対応」などといった質の高い学生指導を経験した大学1年生は、そうでない学生と比較すると教員との交流が約2倍で、94%の学生が2年時にも継続して在籍する意思を表明しているのに対し、質の低い学生指導を経験した大学1年生において同様の意思表明をしたのは全体の77%で、学生指導の頻度よりも質が重要であることが明らかにされた。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 授業準備に週15時間以上を費やした大学1年生の割合は、2004年には全体の34%であったが、2017年には45%に増加。
  • キャリア計画、授業以外の場での授業内容に関する話し合い、授業以外の活動などにおいて教員と頻繁に交流する大学1年生の割合は、2004年~2019年の間に10ポイント増加。
  • 大学1年生と4年生の半数以上は、学問的関心事、受講科目の選択、成績などについて話し合うために、アドバイザー・教員・コーチなどと1年に5回以上会合。一方、現学年度にこれらの会合を1回も行わなかった学生は、大学1年生では3%、4年生では6%のみ。
  • 質の高い学生指導を経験した大学4年生は、そうでない学生と比較すると、大学での経験が仕事関連の知識・スキルに貢献していると回答する傾向が高い。

 
なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 


National Survey of Student Engagement: 
Student Engagement Has Changed Over Time, And Quality Beats Quantity In Academic Advising, National Survey Finds

 
2月20日

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証
統計、データ 統計・データ