国際的大学連携機関のユニバーシタス21(Universitas 21)は2017年5月5日、世界各国の高等教育システムの質を検証して作成した2017年版ランキングを発表した。
本ランキングは、研究大学に限定せずに、国家における経済・文化の発達に影響を与える高等教育システム全般を評価するもので、政府・教育機関・個人のためのベンチマークとして開発され、①経済・文化の発達への貢献を目的とした強力な高等教育環境の創成、②学生に対する質の高い経験の提供、③大学による国外からの留学希望者獲得競争への支援、などの重要性を強調している。
同ランキングは2012年5月に最初に発表されて今回が5回目となり、前年と同じ50カ国に関し、総合ランキングと、「資金」「アウトプット」「接続性」「環境」の4項目でのランキングが作成されている。総合ランキングは、「アウトプット」に40%、その他の3項目にそれぞれ20%の比重を置いて作成され、第1位となったのは前年同様に米国であった。上位5カ国は、前年同様に米国、スイス、英国、デンマーク、スウェーデンであったが、前年4位であった英国と3位であったデンマークとの順位が入れ替わった。最も順位の変動が大きかった国は、7ランク上昇して35位になったウクライナ、5ランク上昇して40位になったトルコ、4ランク後退して42位になったブラジルなどであったが、50カ国中33カ国は変動が1ランク以内であった。なお、日本の総合ランキングは、前年と同じ20位となっている。
なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
UNIVERSITAS 21:Executive Summary and Full 2017 Report
UNIVERSITAS 21:2017 U21 Ranking of National Higher Education Systems