【ニュース・ドイツ】ベルリンの人工知能(AI)の旗艦プロジェクトのために、連邦政府と州政府が数百万の支援(1月15日)

 
ベルリン学習・データ基礎研究所(BIFOLD)が首都のAI専門知識を束ねる
連邦教育研究省とベルリン市政府(州政府)-科学研究開発省、ベルリン工科大学の共同プレスリリース

 
連邦政府のAI戦略の一環として、ベルリンにAI先端研究の旗艦プロジェクトが作られる。ベルリン工科大学に既にある2つのAI拠点、ベルリンビッグデータセンター(BBDC)とベルリン機械学習センター(BZML)は、新しいベルリンの学習・データ基礎研究拠点(BIFORD)と協力し、さらに、ベルリンのパートナー機関との協力体制を拡充する。連邦研究省は、両センターの既存の助成金を新たに1800万ユーロ増額し、その結果 BIFOLDは連邦予算から、2019年~2022年の間に計3200万ユーロ以上の支援を受ける。

 
ベルリン州は、ベルリン工科大学とベルリン自由大学に8つの新しいAI教授職を設置することで新機関を支援する。これに関して、現在のベルリン州予算で既に350万ユーロが使用可能である。 

 
連邦政府とベルリン州は、ベルリン工科大学のキャンパスに、ビッグデータと機械学習のインターフェースで研究と教育、イノベーションを密接に関連させるAIの中核拠点を設ける。目標は、国際的地位と可視性の研究センターを作り、世界的水準の研究を行うだけでなく、AI分野における一流の頭脳のための国際的競争で競い合い、それと並行して、至急に必要とされる未来のAI専門家を育成することである。

 
連邦教育研究省大臣Anja Karliczek大臣は以下のように述べる:

 
「両方のベルリンAI拠点がBIFOLDに統合されたことは、連邦政府のAI戦略実現(実行)における1つの節目である。BIFOLDにおいて中心的なAI拠点がまとめられる。BIFOLDはまた、AIシステムの透明性や説明可能性、そして倫理的観点に関する研究にも重点を置く。これが今、他の大陸のAI研究拠点との違いである。私たちはドイツをAIの先進国(先端拠点)にするための卓越した研究を必要としている。そのため、BMBFはBIFOLDを実現し、資金を倍増することで更なるドイツのAI拠点の拡充を強力に支援している。」

 
「ベルリンは、ドイツのAI研究を大幅に前進させることができる。BIFOLDは前進への次の大きなステップである。そのために追加の教授職を設置し、ベルリンのAI研究の既存の相乗作用をより強力に活用する。すなわち、現在既に私たちの街には様々な分野でAIを研究、教育する機関と多数の科学者からなる比類なきエコシステムがある。これが、私たちが一緒に発展させている大きな可能性である。」とベルリン市長であり、科学研究大臣であるMichael Müller氏が強調する。

 
Christian Thomsen ベルリン工科大学学長は、「AIの技術基盤は、大きな民間企業だけでなく、公立大学でもとても重要なものとして研究、開発されることが重要であり、適切である。技術的進歩は今日、これまで以上に規制や透明性、責任についての社会的議論と関係している。また、ベルリン工科大学の不可欠の要素として、社会的問題提起と課題を含めた正しく必要なフィードバックを得るために、BIFOLDに最も良い条件を提供する。」と述べる。

 
BIFOLDは次の3つの主要な目標を追求する:

  • ビッグデータやデータ管理、機械学習分野のインターフェースでの最先端研究。
  • 学術だけでなく経済や社会においてAIというテーマをしっかりと根付かせるための科学技術や手段、システムの開発。
  • 世界規模で緊急に必要なAI専門家の養成と継続教育。

 
連邦研究省は、BIFOLDの他にミュンヘン、テュービンゲン、ドルトムント/ボン、ドレスデン/ライプツィヒの各大学にある5つのAI拠点と、ドイツAI研究センターを支援している。連邦政府のAI戦略の一環として、これらのセンターは拡充される。2019年から2022年の間に本来計画されていたAI拠点への助成金6400万ユーロは、この目的のために倍額になった。
 

BMBF: Millionenförderung von Bund und Land für KI-Leuchtturm in Berlin

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