【ニュース・中国】「双非校」定員割れ 大学院推薦入学組は一般受験組の「パイ」を奪ったのか?(2)

 
推薦の割合が全国的に増加、推薦入学組は「スタート時点で一歩リード」

 
 今年の推薦シーズンに最も目を引いたニュースは、中国人民大学新聞学院が、2021度の全日制では推薦入学者のみを受け入れる、統一試験では
非全日制の「定向就業生(卒業後、特定の職種や就業場所に就くことを条件に入学が認められた学生)」のみを選抜すると発表したことだった。

 
 これはつまり、一般受験者にはこの国内最高峰の新聞(ジャーナリズム)学院の全日制で学ぶ機会が与えられない、ということを意味する。
今回の「拡大募集」は突如実施に至ったわけではない。ここ数年、一部高等教育機関の専門課程では推薦枠が徐々に拡大されており、推薦のみ
を対象に募集する例も珍しくなくなっている。

 
 2020年、南京大学の一部の学院では推薦枠が60%超だった。北京大学理論物理専攻などは推薦のみを対象に募集を行った。蘭州大学の推薦枠は
2015年の倍に増えた。教育部は2015年に推薦募集改革に着手し、以後、高等教育機関の推薦枠は急増し、優秀な学生を「かっさらって」いくようになった。

 
 大学院進学を希望している鄧然はこの話題に「関心がない」と言う。彼女にとっては、「推薦資格を得るのはほぼ不可能な話」だからだ。
鄧然は江西省の「双非校」(非一流大学・非一流学科建設対象校)出身だ。「理工系の学校で文系の専攻を学んでいる学生が序列の『下の下』」。
彼女が在籍する文系の学部では、推薦資格などというものは「黄金よりも貴重」だ。ジャーナリズム系には毎年推薦枠が1つしかなく、ジャーナリズム
コースと放送コースの学生が交互にその枠に収まっていく。
 


2020/09/30
澎湃新闻: “双非校”名额难求,推免生是否抢了考研生的“奶酪”?

地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 入試・学生募集