【海外センターレポート・ブラジル】USP総長選挙について

 
11月末に、サンパウロ大学(USP)の大学総会(大学評議会、各中央協議会、各学部・研究科・資料館・特別研究所の議決機関から成る)が開かれ、医師で元リベイロン・プレット医学部長、現研究科本部長のカルロス・ジルベルト・カルロッティ・ジュニオール氏が次期(任期2022年~2026年)USP総長に選出されました。 ★1 

 
その後、12月初めにジョアン・ドリア・サンパウロ州知事はカルロッティ氏の USP 総長就任を確認しました。USP 総長の選任は学内にて行われますが、総長の候補者名簿がサンパウロ州知事に提出され、学内選挙にて最も多くの票を集めた候補者の就任を州知事が確認するというプロセスとなります。 ★2

 
新総長は、大学の国際化、研究科・大学院課程のさらなる充実、給与の見直しによる教職員の再評価、教員の新規採用などを目標に掲げています。また、特別枠で大学院課程に入る学生の増加を考慮し、学生の中途退学防止と学びの継続の推進を目的とする「社会的包摂とダイバーシティ推進本部」を設置する予定です。 ★3

 
また、社会における大学の存在感を高め、知識の生産とその活用による社会への還元をめざし、必要な投資を行政府、特に連邦政府に求める方針です。★4  その方針の下、知識移転と公共政策の展開を進めるべく、USP の学術研究本部に“イノベーション”を取り入れたいとしています。

 
さらに、大学が持続可能な発展に関する取組みを提案し、公共政策としての実行を推進できるという考えの下、「持続可能な発展センター」を設置する意向を示しています。 ★5

 
新総長は2022年1月25日に正式に就任し、来年より移行の手続きが開始されます。

 


★1 参照リンク: Folha de S.Paulo

★2 参照リンク: JORNAL DA USP

★3 参照リンク: Folha de S.Paulo:Vencedor de eleição para reitor da USP promete reajuste salarial como prioridade

★4 同上

★5 参照リンク: JORNAL DA USP


地域 中南米
ブラジル
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 組織・ガバナンス・人事、政策・経営・行動計画・評価
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