【海外センターレポート・ブラジル】サンパウロ州における対面授業の再開について②

 
 
8月初めに、サンパウロ州の初等教育・中等教育課程の学生の60%が対面授業を再開しました 。 参照リンク1: noticias.r7.com
これは、州の教職員がワクチンの優先接種を受けたために可能になったことで、教職員の96%が接種を受け、44%が2回目の接種を終えました。

 
対面授業の再開は任意で、各学校においてソーシャルディスタンスを確保できる限りにおいて、全生徒に対面授業に戻ることが認められます。
ソーシャルディスタンスが確保できない場合、学校は生徒を交代で通学させる必要があります。ただし、これについては州内でも意見の相違があり、
68市において対面授業の禁止が宣言され、すなわち194校の約9万1000人の生徒に影響が出ています。  参照リンク2: educacao.uol.com
 
一方、国内全体ではワクチン接種が進んでおり、8月18日時点のデータによれば、全国民の55.58%(1億1770万1321人)が1回目、24.36%
(5157万7678人)が2回目または1回接種のみのワクチンを打ち終えたことが分かりました。サンパウロ州では、18歳以上人口の68.58%
(約3174万5870人)が1回目を、29.49%(約1365万2614人)が2回目または1回接種のみのワクチンを打ち終えました。  
参照リンク3: globo.com

 
サンパウロ大学(USP)では、2回目または1回接種のみのワクチンを打ち終えて14日経過した学生については、10月4日から対面授業を再開する
ことを発表しました。新学期は8月16日に開始され、10月4日まではリモートで授業が行われます。また、8月23日から、2回目または1回接種のみ
のワクチンを打った教職員の出勤が再開されます。  参照リンク4: jornal.usp

 
10月4日以降もリモート式を継続するか、または一部対面式(一部の学生は通学、一部の学生は遠隔)に移行するかは、各学部が独自に決定すること
となっており、対面式の再開においては実験・実技・実習科目が優先されます。ただし、ヴァハン・アゴピアンUSP総長は「マスクの着用、1メートル
のソーシャルディスタンス、手指のこまめな消毒、密集を生む活動の制限等の基本的な衛生プロトコルの遵守が不可欠」としています。

 
大学院課程については、対面活動の再開においては調査・研究活動が優先され、講義、試験、口頭試問は引き続きリモートで行われます。
 


地域 中南米
ブラジル
大学・研究機関の基本的役割 教育
その他 その他
レポート 海外センター