【国際協力員レポート・スウェーデン】スウェーデンの大学における医学部の国際化-組織と国際業務に携わる人材-

【概要】
近年、高等教育機関における国際競争力の強化や優秀な人材の獲得は、各国・地域で政策的に進められ、わが国も双方向の留学生交流の推進や、教育・研究環境の国際化に積極的に取り組んでいる 。人材の国際的な流動性が非常に高い欧州においては、欧州47か国が参加する ボローニャ・プロセス による高等教育改革が進み、また欧州連合(EU)の2020年までの中期成長戦略 “Europe 2020”でも、若者の雇用状況改善の観点から、国際的な人的モビリティを促す高等教育機関の国際的な教育・研修の質の向上が目標に掲げられる など、EU全体や国家単位での取り組みが進められている。EU の中でも、スウェーデンは国民の英語運用能力が非常に高く 、経済的に豊かであり、また高等教育機関における教育・研究予算の合計が世界で4位 であるなど、国際化の基盤が比較的築きやすい環境が整っている。わが国とスウェーデンは、同じ英語を母国語としない国家ではあるが、その背景や資質に違いがあると言える。
不可逆的な国際化の進展は、医学部においても例外ではなく、わが国でも、優秀な医療系人材の育成や研究者獲得のため、国際的な動向を踏まえた教育・研究・診療の改善・充実化が必要とされている 。では、こうした世界的な動向において、スウェーデンの医学部ではどのような体制のもと取り組みを進めているのだろうか。
そこで本稿では、スウェーデンの医学部における国際化に向けた体制づくりと、国際業務に関わる人材、特に管理業務に携わる職員 に焦点を当てた調査を行い、医学部における国際化のあり方について考察を行うこととした。

なお、報告書全文はこちら(PDF)から閲覧可能。

【氏名】 大江 佐乙美
【所属】 金沢医科大学
【派遣年度】 2014年度
【派遣先海外研究連絡センター】 ストックホルム研究連絡センター

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 組織・ガバナンス・人事、政策・経営・行動計画・評価
国際交流 国際化
人材育成 職員の養成・確保
レポート 国際協力員