【ニュース・中国】曹徳旺氏に続き、中国企業が100億元投じて高等教育機関設立へ

 

曹徳旺氏(訳注:中国の起業家。福耀玻璃工業グループ(福耀集団)の創業者。)が100億元を投じて福耀科技大学を設立したのに続き、中国国内の企業が100億元で高等教育機関を設立することを表明した。

 
今年7月12日、山東省のメディア『濱州日報』が1面で「濱州:中国『産学研』イノベーション『試行地区』に名乗り」という記事を掲載した。それによれば、目下、濱州には、全国トップ500企業のうち6社が、山東省の民営トップ100企業のうち9社が存在する。魏橋創業集団は10年連続で世界トップ500企業にランクインしている企業である。2021年、濱州市の科学技術への研究開発投資は、GDP比で3.36%を占め、山東省で首位となった。濱州の実業家らは、企業の成長における科学技術イノベーションの重要性を認識しており、濱州では、研究投資の主体は企業になっている。

 
記事によれば、濱州では今後数年かけて、中国科学院大学の全面的支援の下、超高感度フォトレジスト、アルミ複合板、画像処理技術 Laser-Gated Imaging などの「中国科学院系」研究成果を基に、濱州の得意産業を形成していく計画だという。魏橋国科科学技術パーク(濱州)内に建設予定の濱州理工大学は、中国科学院の専門家らを教授陣に招く予定で、魏橋創業集団董事長の張波は、開学後は、魏橋創業集団が毎年5億元×20年間、合計100億元を寄贈し、「産学研連動大学」とも言える同大の発展を支えることを表明している。

 
昨年9月30日、魏橋創業集団、中国科学院熱物理工学研究所、濱州魏橋国科高等技術研究院の3者は協力協定を締結し、濱州市における航空領域新興産業と濱州理工大学建設計画プロジェクトを結びつけ、中国科学院熱物理工学研究所の特色と優位性を基盤に、航空宇宙技術研発、科学教育インフラ整備、科学研究成果の実用化などの業務を共同で展開していくことを表明した。

 
今年6月20日、第3回青島多国籍企業首脳サミットの多国籍企業推薦濱州会場で、濱州市共産党委員会書紀兼濱州市人民代表大会常務委員会主任の宋永祥氏は「共に新たな原動力を育て 共に新たな好機を共有し 共に新たな未来を創る」と題した基調講演で、魏橋集団と中国科学院大学の提携は、実業家・科学者・教育者による「手に手を取り合う深いレベルの協力」のモデルと讃えられるものであると宣言した。濱州理工大学は間もなく学生募集を開始する。

 
2022/08/12


澎湃新闻: 继曹德旺之后,国内又有企业将投资一百亿元建设高校


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中国
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