教育部は5月17日、第2回「教育、この10年」「1＋1」シリーズの記者会見をオンラインで開催し、第18回中国共産党全国代表大会以降の中国の高等教育改革の成果について紹介した。

 
教育部高等教育司の呉岩司長は、2022年2月末時点で、中国の MOOC は5万2,500科目を突破、登録ユーザー数は3億7,000万人、既に延べ3億3,000万人を超える大学生が MOOC で単位を取得しており、コースの数、応用規模ともに世界一であると紹介した。

 
この10年、中国の高等教育の実力は高まってきた。国際的に高い知名度を有する一群のハイレベルの研究型大学の構築を目指した「211」「985」プロジェクトや「双一流」大学建設計画を通じて、一部の大学および相当数の学部・学科は世界のトップ集団の仲間入りをし、中国の高等教育全体のレベルも世界のトップ入りを果たした。

 
これとともに、中国は MOOC とオンライン教育の発展という中国モデルを打ち立てた。中国 MOOC 大会、世界 MOOC 大会を相次いで開催することで、理念、技術、基準、方法、評価を包括する MOOC 発展の中国モデルを確立し、MOOC の数と応用規模で世界一となった。また、「国家高等教育スマート教育プラットフォーム」を構築し、世界 MOOC・オンライン教育連盟を発足させたことは、世界の高等教育の発展をけん引する「軌道変更・追越し」戦略の一手、それも重要な一手となった。

 
中国の高等教育は、イノベーション・起業教育の分野で世界をリードしている。全国の高等教育機関に開設されたイノベーション・起業教育専門課程は3万科目、オンライン上の公開課程は1万1,000科目を超えている。各業界の優れた人材17万4,000人をイノベーション・起業に関する専任・兼任講師に迎え、1,000を超える高等教育機関で139万人の大学生を「国家級大学生イノベーション・起業訓練計画」に参加させた。また、5大陸120の国・地域から累計603万チーム、2,533万人の大学生が参加して、7回にわたる「中国国際「インターネット＋」大学生イノベーション・起業コンテスト」を成功させた。コンテストでは累計で75万人分の直接雇用を創造し、516万人分の雇用を間接的に提供し、新しい人材育成観とレベル観の形成を後押しした。

 
他にも、この十年で、中国の高等教育の国家に対する貢献度は大きく向上した。国家の重大戦略への中国の高等教育機関の貢献度は継続的に向上しており、国の3大科学技術奨励金の60％以上を獲得し、全国の60％以上の基礎研究、80％以上の国家自然科学基金プロジェクトを請け負っている。また、高速鉄道、原子力発電、育種・品種改良、ワクチン開発、国防軍需産業などの重点分野で基幹技術を提供し、スーパーコンピュータ、衛星測位システム「北斗」、神舟シリーズなど国の「秘密兵器」の研究開発に参画し、文化強国、人材強国、体育強国、「健康中国」「美しい中国」「平安中国」（訳注：いずれも政府の行動計画で掲げられたスローガン）の建設を支え、リードしている。

 
2022/05/17

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