【ニュース・中国】伝統的な学習モードの時間的・空間的制約を破る、専門家や学者の「名を売る」ことは、オンライン授業のブームを巻き起こした(3)

 
動画プラットフォームで注目された専門家や学者にとって、「ネット上に教え子があふれる」ことは、さらに自身に対する高い要求を意味する
 

データによれば、2021年9月現在、bb には300人以上の有名な教師や学者が参入し、100近くの分野をカバーしており、800以上の認定大学アカウントと1万近くの学校アカウントも開設されている。

 
若者が集う短編動画プラットフォームが知識の共有を重要視していることは、誰もが認めるところだ。TikTok では、同済大学の物理学教授である呉於人氏や中国人民公安大学の犯罪心理学教授である李玫瑾などの「学問の達人」が広く人気を集めている。

 
法律、文学、科学、芸術などに関するコンテンツは、各大手プラットフォームで数億回再生され、若い世代が知識を得る手段になっている。
孫佳山氏によれば、若者が動画コミュニティで「授業を受ける」ことに抵抗がないのは、断片的な時間を最大限に活用できることが最大の理由だという。「従来の学習手法は、まとまった時間が必要です。モバイルインターネット時代の利点は、伝統的な学習手法の時間的・空間的制約を打破し、断片的な時間を有効に活用できることです。一方、中・短編動画での学習手法は、若者のメディア利用習慣に合致しているため、より活発な学習が可能です。」

 
「最初は、こんな大先生が、こんな深いテーマが、どうして動画サイトに出てくるのだろうと、ただただ興味深く見ていました。クリックしてみなければならないと思いました」。ネットユーザーの「Abby 小鈴鐺」さんは記者の取材に対し、学部2年生で土木・建築を専攻しているが、人文・社会学の話題に興味があると語った。「教授陣がとても丁寧で、深い学識と丁寧な編集が相まって、見やすく聴きやすく、よく覚えられる講座だと思いました。」

 
「Abby 小鈴鐺」さんが特に感銘を受けたのは、「ガチ」な科学の内容だけでなく、教授陣のユーモアたっぷりでいて気さくな表現方法だった。「『学問の達人』ばかりで、まったく偉そうじゃなくて。汪品先院士なんて、動画の最後に、『気に入ってくれたら、フォローとトリプルクリックを忘れないでください』という動画サイトの『業界用語』を使ったことを覚えています。なんと85歳の学識経験者がですよ。その瞬間は、特に遊び心があるようで、とても親近感が湧きました。

 
一方、動画プラットフォームで注目を集める専門家や学者にとって、「ネット上に教え子があふれる」ことは、要求が高いということでもある。教室で学ぶ同程度の年齢と経験を持つ学生に比べ、ネット上の視聴者ははるかに多様であり、中には高い学術的素養を有している人も少なくない。学術的な知識を一般の人に分かりやすく伝えることは課題だ。

 
「一般に公開され、授業に招待するプラットフォームがあることは素晴らしいことだと思います。」戴建業氏は、初めてのオンライン授業の前に十分な準備をしてきたが、それでもカメラを前にして窮屈さを感じていたとインタビューで語っていた。「戴先生の両手は全く休むことがなかった」と字幕コメントで指摘されたのである。

 
「ネットユーザーの目から逃れることはできない。実際に私は緊張していた。」最初は、オンライン授業をあまりにも簡単に見ていたが、録画のたびに手間がかかるとは思わなかったという。オンライン授業というと、中国文学や言語学の授業に比べてポピュラーな理系の内容で難易度が低いという印象を持つ人が多いようだが、戴氏の意見では、「オンライン授業の対象はもっと広い。私の授業を聞いている小・中学校の先生も多く、質問内容も専門的です。」とのことだ。

 
李若山氏は、専門家である教授にも限界があると考える。インターネットで若い人とコミュニケーションを取ることは、自分自身の勉強にもなり、「この歳になっても若い人とコミュニケーションをとって刺激を受けることができる。それは人生においてとても楽しいことです。浜辺の恋人たちのように互いに駆け寄っていく感じだと言えるでしょう。」

 
2022/02/21


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地域 アジア・オセアニア
中国
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