【ニュース・中国】大学生の留学は「骨折り損」になるのか?教育部が澎湃新聞の取材に答える

 
大学としてどのような人材をどのように誰のために育てるのか、ということが全国思想政治会議の重要議題に上っている。ここ数年、名門校の学生が留学して学びを深めることへの懐疑的な声が聞かれる。優秀な人材が流出し、育てても無駄になってしまうというのである。「誰のために育てるか」という問題に我々はどのように答えるべきなのだろうか。

 
12月7日、中国教育部の記者会見の席上で澎湃新聞が発したこの問いに、教育部思想政治工作司の魏士強司長は次のように回答した。「視野を広げて考える必要がある。習近平総書記は人類運命共同体の構築、世界のさまざまな文明の交流と学び合いを進めることを強調しているが、そのために我々は開放的かつ寛容な態度で一層多くのグローバル人材を育成しなければならない」以下はすべて魏氏の言葉である。

 
党のために人を育て、国のために才能を伸ばす。これこそが教育の崇高なる使命である。どのような人材をどのように誰のために育てるのかということを習近平総書記は一貫して特に重要であるとして強調してきたが、我々はこれについて以下のいくつかの模索を行った。

 
まず、オンライン・オフラインでの人材育成について。「大思想政治」の授業を活用し、愛国主義教育と「新四史(党史・新中国史・改革開放史・社会主義発展史)」の普及教育および党史の学習教育を組み合わせ、キャンパス文化の構築とも合わせて、愛国主義教育のための長期的に有効なメカニズムを構築し、若者や大学生の中国の特色ある社会主義の道程の思想、感情、そして理論に関するアイデンティティを強化する。

 
次に、模範者による活動について。学生が国の役に立つ人材になるという学習観を確立できるようさまざまな角度から導き、「奮闘する自分 最も美しい国」新時代先進人材によるキャンパス訪問といったテーマ教育活動を継続的に実施し、国家勲章と国家栄誉の称号を授与された人材や「最も美しい奮闘者」などの先進人材が大学に入り、教員陣や学生に広く思想政治教育を行う。併せて、身近にいる模範者を通じて学生に影響を与え、手本となる人々の力で学生たちが国のために学び、学んで国に報いるように導く。

 
第三に、キャンパスの外での経験について。学生が個人の価値観を祖国のニーズに融合させることを選択するよう深い部分で導き、「小さな自分を大きな自分に融合し、青春を祖国に捧げる」というテーマの社会実践活動を継続的に実施する。国の重大戦略のニーズに合わせて、部隊、西部地域、現場の第一線、科学技術の最先端といった場所に愛国主義教育実践拠点を設置し、草の根レベルの訪問、国情の視察、雇用者調査などの方法を通じて、西部や現場、困難な地域や業界を選んだ優秀な新卒生を大いに宣伝し、盛り上げ、学生が愛国心を国に報いる行いへと転化できるよう導く。

 
名門校の学生が留学して学びを深めることへの懐疑的な声について私は次にように回答したい。まずは、留学政策をしっかりと理解すべきである。我が国の留学政策は長年にわたり「留学の支援、帰国の奨励、往来の自由、役割を発揮」を旨としており、新たな時代においてもこの方向性は変わらない。第二に、留学に行く学生には大いに期待している。例えば、コロナとの戦いにおける留学生らの活躍は称賛に値するものであった。こうした若い世代も大きな責任に堪えうるのだということを我々は信じなければならない。第三に、視野を広げて考える必要がある。習近平総書記は、人類運命共同体の構築、世界のさまざまな文明の交流と学び合いを進めることを強調しているが、そのために我々は開放的かつ寛容な態度で一層多くのグローバル人材を育成しなければならない。

 
2021/12/07


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