【ニュース・中国】ノーベル賞受賞者が設立に参画!当地の大学がまたもや強力な支援を獲得

 

9月30日、ノーベル化学賞受賞者で米国科学アカデミーと英国王立学会の会員でもある米スタンフォード大学構造生物学科教授マイケル・レヴィットと、
カナダ工学アカデミー会員でカナダのスマート医療機器研究の権威であるモントリオール理工大学電気工学部教授モハマド・サワン
が、蘇州城市学院に
より招聘された「蘇州城市学院生命科学研究院」の設立を共同で発表した。

 
蘇州城市学院党委員会副書記でもある趙志宏学長のほか、党委員会常務委員兼規律検査委員会書記の李萍氏、市科学技術局や市委員会組織部人材弁
公室の指導者らがセレモニーに出席したほか、学校の党委員会常務委員でもある高雷副学長が司会を務めた。

 
レヴィット教授は著名な生物物理学者で、最も早くからDNAとタンパク質の分子動力学的シミュレーションを行っている計算生物学者の一人である。
複雑な化学系のためのマルチスケールモデルおよびマルチスケールでのシミュレーション方法の構築において優れた功績を挙げ、2013年にノーベル
化学賞を受賞した。

 
サワン教授は生物回路およびシステムの分野で世界を代表する学者の一人で、生物医学分野でのマイクロエレクトロニクス技術応用のパイオニアでもある。
その研究テーマには、主にアナログおよび混合信号の回路とシステムの設計とテストのほか、信号処理、信号モデリング、信号の集約化と統合化
が含まれる。これまでに200以上の査読付き論文を発表し、10以上の特許を有している。

 
バイオ医薬産業は中国が定める七大戦略的新興産業の一つで、蘇州市の主力産業でもある。同市は「第14次5か年計画」においてバイオ医薬と
先端医療機器など十大先進製造業クラスターの育成に力を入れ、国内外で競争できる「中国薬谷(チャイナ・メディスンバレー)」の建設を明確
に打ち出している。

 
この目標を達成するカギは、科学技術イノベーションの先導により、国の呼びかけに応え、地域の経済発展のニーズのために働くことである。
蘇州城市学院は生命科学学部を優先的に発展させる環境を整備するため、関連分野の世界トップレベルの学者を積極的に招聘し、強みとなる
資源を集中させて、「蘇州城市学院生命科学研究院」の建設を進めるとしている。

 
今回、蘇州城市学院生命科学研究院名誉院長として招聘されたサワン教授は次のように述べている。「いま世界ではライフサイエンスへの注目
がますます高まりつつあるが、とりわけここ数年の蘇州市におけるバイオ医薬産業の発展は凄まじく、目を見張るものがある。

 
しかし、産業発展のために継続的にイノベーションを起こせるかどうかは大学や研究機関の力にかかっている。近年、世界各地で人材を巡る競争
が激化しているが、蘇州市にはこれに対応できる多くの強みがある。蘇州市のサポートと皆の努力によって、蘇州城市学院生命科学研究院には
輝かしい未来が待っていると信じている。」

 
蘇州城市学院生命科学研究院の紹介

 
同研究院は、ライフサイエンスを主軸に、既存の光電子技術、電子情報、コンピュータなどの分野を活用し、バイオ医薬とスマート医療機器
の発展を目指す学際的研究プラットフォームである。

 
同院は蘇州市のバイオ医薬産業の戦略的地位向上のために科学技術イノベーションに取り組み、地域の業界ニーズに応えるため科学技術サービス
を展開し、地元企業に不足している人材を育成している。

 
また、ノーベル賞受賞者であるマイケル・レヴィット教授とアカデミー会員であるモハマド・サワン教授がタッグを組み、主に生物高分子、新型
抗体医薬品、幹細胞、スマート医療機器、医療用ロボット
の5つのテーマに沿って人材を登用しチーム作りを進める。計画では今後5年でテーマ毎に
学科のまとめ役を担う2、3名の「傑青」「長江」など中国の科学者養成プロジェクト入選者を採用する。

 
各テーマでそれぞれ教授10名を登用・育成、博士20名を登用するほか、実験のための技術スタッフを20名募集するとしている。そして、ノーベル
賞受賞者とアカデミー会員の指導の下、50以上のPIチーム、100名以上の博士あるいはポストドクター、100名以上の実験技術スタッフからなる、
ハイレベルで世界一流のライフサイエンスと学際的イノベーションの研究センターを目指す。
 

苏州城市学院等 2021/10/02


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地域 アジア・オセアニア
中国
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