【ニュース・中国】清華大学学長が語る文系学部の整備:博士課程学生の削減と育成の質向上へ(1)

 
先ごろ、「清華大学が文系学部の博士課程学生の規模削減」という情報が人文社会科学界に議論を巻き起こした。

 
渤湃新聞 は、この件が9月17日に開かれた清華大学文系学部工作会議で出されたものであることに注目した。会議の席上で清華大学の邱勇学長が
今後の清華大学文系学部の整備に関する十項目の要求に言及した際、上述の「文系学部の博士課程学生の規模削減」を打ち出した。

 
清華大学のニュースサイトによると、邱勇学長は9月17日の清華大学文系学部工作会議において次のように指摘した。「次の発展の段階において、
清華の文系学部の発展には新しい目標と位置づけが必要であり、方向性を明確にすべきである。自信とゆとりを持ち、文系学部の質の高い発展を実現
し、中国の思想、文化、精神、制度、道程を最も体現できる文系学部の構築のために努力しなければならない。長期の計画を立て、総合的に検討し、
10年単位で関連の業務を進め、2030年には清華文系学部の総合力の顕著な向上を実現しなければならない。」

 
今後の文系学部の整備に関して、邱勇学長は以下十項目の要求を打ち出している。

  • 一.学科の規模を抑制し、まず内部調整メカニズムを確立することで、学術の深みと高みを守り、学科の質を絶えず高めること。
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  • 二.ハイレベルな教師陣の整備を急ピッチで進め、分野が発展するための一流のプラットフォームの構築に努め、最優秀の文系人材を
      呼び込み、トップレベルの学問によって人を牽引する効果を発揮すること。
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  • 三.全校上げて人材育成に取り組み、文系学部はリベラルアーツにおける重要な役割を果たし、全校の教職員と人材の育成に力を注ぎ、
      博士課程学生の規模を削減し、育成の質を高めること。
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  • 四.清華の文系学部の文化と特色を作り上げ、その文化を清華の文化を構成する一部とすること。「文系と理系を融合し、理学と工学
      を結合する」という清華の特徴を維持すること。
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  • 五.文系学部の影響力を引き続き拡大し、清華の文系学部の学術水準を際立たせ、シンクタンク機能を強化し、シンクタンクとして
      の研究水準と質をさらに高めること。
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  • 六.歴史、現場、責任、使命を胸に、文化に対する自覚を強め、文化に対する自信を築くこと。
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  • 七.より革新的、国際的、人文的な清華の建設を継続し、制度、文化、学術共同体の構築を強化し、基礎文系学部の建設を力強く
      支えること。
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  • 八.文系学部を深みのある質の高いものへと発展させ、教学における品位を体現し、学術としての卓越性を追求し、世界レベルの
      人文思想の交流のための拠点を構築すること。
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  • 九.学問分野の基礎付けと基礎分野の強化を行うこと。学問分野の基礎を強化するため、重点分野とその方向性を一層進め、
      その水準の高さと影響力を際立たせること。
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  • 十.素質のある優れた人材の育成に尽力し、規模を厳しく制限して、絶えず質を高め、目的、思想、個性、潜在的学習能力を
      有するハイレベル人材を育成すること。

 
>>>次に、つづく


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