【ニュース・中国】2021年度「科学探求賞」発表、受賞者の76%が大学関係者

 
9月13日、「科学探究賞」の WeChat 公式アカウントで2021年度の受賞者が発表された。33あるさまざまな機関や大学の若手研究者50名が受賞した。
受賞者には5年間に一人あたり計300万人民元の賞金が与えられ、自由に使うことができる。

 
今年の受賞者50名の内訳を見ると、38名は北京、清華、中国科学技術、復旦などの大学に所属しており、全体の76%を占めている。11名は研究所
に所属しており、その割合は22%、企業に所属する者は1名で、割合は2%であった。また、9の大学、6の研究所、企業1社が初受賞となった。
地域別に見ると、北京25名、上海5名、香港、南京、合肥、長沙がそれぞれ3名、その他の地域が8名であった。受賞者の平均年齢は40歳で、35歳
以下の受賞者は7名、最年少は32歳であった。

 
一方、北京大学の WeChat 公式アカウントが9月13日に伝えたところによると、3回目となる今年の「科学探究賞」受賞者の顔ぶれは過去2回の100名と
比べ、バラエティに富んでおり、国レベルの重要な賞を幾度も受賞しているベテラン勢のほか、学界期待の若手も含まれている。また、女性が8名と過去最多
を記録。
若年化の傾向も顕著で、35 歳以下の受賞者が7名いた。受賞地域も広範囲にわたり、13の都市で受賞者が生まれており、蘇州、太原、長沙
といった1級都市以外の地域の学者も名を連ねている。

 
今年選ばれた若手研究者のうち11名は北京大学の所属で、その専門は化学新素材、ライフサイエンス、先端学際分野など多くの領域に跨っている。
今年の最年少受賞者は1988年生まれの若干32歳、北京大学地球・空間科学学院准教授の唐銘氏である。昨年9月には満30歳になって間もない北京
大学マイクロナノエレクトロニクス学科の研究者である黄芊芊氏にも授与されているが、黄氏は昨年5名のみであった女性受賞者の一人であり、
同賞誕生以来最年少での受賞であった。

 
「科学探究賞」は2018年にテンセント社(騰訊公司)の会長兼 CEO であり、テンセントファンド(騰訊基金会)発起人の馬化騰氏が、饒毅氏、楊振寧氏など
著名な科学者十数名と共に立ち上げた公益プロジェクト
である。この賞では、数学・物理学、ライフサイエンス、天文・地学、化学新素材、情報エレク
トロニクス、エネルギー・環境保全、先進製造業、交通・建築、先端学際分野など9つの領域に焦点を当て、中国大陸および香港、マカオ地域
で常勤として働く満45歳以下の若手研究者を支援している。

 
ファンドは当初、賞の立上げ資金として10億元を投じており、受賞者はいずれも300万元の資金援助が受けられ、その使い道は自由で、目下、国内
の若手科学技術系研究者支援プロジェクトのなかでも賞金金額が最も高いものの一つとなっている。

 
2021/09/13


澎湃新闻: 2021年“科学探索奖”揭晓,76%的获奖者来自高校


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