【ニュース・中国】清華大学が量子情報班を設立 首席教授に姚期智氏 今年は第1期20人を募集(1)

 
計算機科学実験班(姚班)、人工知能班(智班)に続き、チューリング賞受賞者で、中国科学院院士、清華学際情報研究院院長の姚期智氏が
首席教授として率いる清華大学3番目のクラスである清華大学量子情報班(クラス)が誕生する。量子情報班は2021年から学生募集を始め、第1期は20人
の募集を計画している。

 
2021年には、量子情報学分野の国家重大科学技術計画が始動する。教育部も量子情報学専攻の増設に動いている。

 
5月24日午後、清華大学では、量子情報班設立式と記者会見が開かれ、量子情報班の設立が宣言された。本紙が現場で入手した情報によると、
これは清華大学初となる量子情報学関連の学部人材育成プロジェクトで、計算機科学実験班、人工知能班に次ぐ、姚期智院士創設の3番目の傑出
イノベーション人材育成プロジェクト
でもあるという。

 
募集形式は、2021年度については、清華大学に合格した学生の中から二次選抜を実施する。姚院士は量子情報班創設の目的について、量子情報
技術の発展が全く新しいステージに到達したことで、国の戦略的ニーズであれ科学技術産業であれ、前もって戦略を練っておく必要が出てきたこと、
長期的視野で考えた時、量子科学分野においてドラスティックでオリジナリティある進展を実現するためには、複合領域の学際的人材の育成こそが核
となることを挙げている。

 
清華大学学生募集弁公室主任の陳啓鑫氏によると、量子情報班は、主として2021年に中国の大学共通入試である「高考」を受け、かつ各省の
「本科一批次」(重点校・重点学部の選抜)または推薦入試で清華大学に合格した学生を対象として、二次選抜を実施する。出願条件は、量子情報学
分野に強い関心を持ち、かつ高い潜在能力が認められること。
7月上旬に出願受付を開始し、8月に総合選抜を行う。

 
量子情報班の育成の特色として、姚院士は「幅広い基礎と学際性の重視および研究実践と理論実験の融合への注力」を掲げる。清華学際情報研究院
では、量子情報班に一流のグローバル教師陣、先進的な実験プラットフォーム、最先端のカリキュラム設計、複合領域の学際的な育成プランを
用意している。

 
同専攻の中核カリキュラムには、量子計算複雑性理論、量子コンピューティング、統計物理学と量子多体論、量子力学と量子開放系、量子情報実験、
量子通信・量子暗号、量子人工知能、量子電子学と高等量子物理学、高等量子情報学などがある。このうち、量子計算複雑性理論と計算機応用数学
の中核カリキュラムは、姚院士自ら教鞭をとる。


澎湃新闻: 清华成立量子信息班:姚期智任首席教授,今年首届招生20人


地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 若手研究者育成