西南石油大学の公式サイトによると、5月6日、四川省共産党委員会常務委員で成都市共産党委員会書記の范鋭平氏の召集により、関連部門・機関に
よる天府実験室建設に関する特別検討会が開かれた。西南石油大学学長の趙金洲教授が同校を代表し、同校が主力として関与するカーボン・
ニュートラルおよび天府実験室の建設準備状況について、市共産党委員会に説明した。
西南石油大学カーボン・ニュートラル首席サイエンティストでドイツ工学アカデミー会員の雷憲章教授および西南石油大学カーボン・ニュートラル
研究チームの主要メンバーも会議に出席した。
党中央および省・委員会の立案に基づき、成都は高い基準を堅持して西部(成都)科学都市を建設し、西南石油大学、四川大学、中国科学院光電所、
中国航空発動機集団有限公司(AECC)、四川ガスタービン研究院などの高等教育機関を拠点として、航空宇宙科学、生命科学、先進的原子力技術、
電子情報、自然環境の5つの分野に照準を合わせた6つの天府実験室を設置する計画を急ぎ進めている。
目下、天府実験室の大枠の設計はほぼ完成しており、一部実験室は建設準備に入っている。カーボン・ニュートラル天府実験室は6つのうち最も
新しく、急ピッチで建設が進められている重点的な実験室の一つで、西南石油大学、四川大学、成都理工大学、西南交通大学、中国環境科学
研究院などの機関が計画に関与している。
趙金洲教授は次のように指摘した。CO2排出量のピークアウトおよびカーボン・ニュートラルを達成するためのカギはエネルギーにあり、エネルギー問題
の核心はその安全保障にある。ゆえに中国は、エネルギーの安全と経済の質の高い成長を確保した上で、CO2排出量のピークアウトおよび
カーボン・ニュートラルを順序立てて実現しなければならない。
石炭利用の削減、石油利用の安定化、天然ガス利用の増加、そして再生可能エネルギーの大々的開発は、2つのCO2削減目標を実現するための基本
方針であり、再生可能エネルギーが主力エネルギーとなるまでは、天然ガスの開発を加速させることが、中国の脱炭素化に向けたエネルギー転換において
最も現実的な選択となる。
趙教授は、西南石油大学が近年、低炭素技術およびカーボン・ニュートラル技術に積極的に取り組んできたことを強調した。
天然ガスのグリーン開発・応用、地下の石油・天然ガス鉱床における水素製造と高効率な実用化技術、関連するメガサイエンス研究装置の設計、
太陽光エネルギーによる水素製造、CO2のグリーン利用、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、水素の貯蔵と輸送、太陽光発電技術などは国内外
でも最先端の水準にあり、これらの代表的な科学研究の進展状況が報告された。
地域 | アジア・オセアニア |
国 | 中国 |
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