【ニュース・中国】生涯身上調書を作成で、学習成果の単位交換が可能に  国家単位銀行がまもなく誕生(3)

 
「産学連携」「産学融合」をアシスト

 
 2010年の「国家中長期教育改革・発展計画綱要」で「生涯学習の『インターチェンジ』を構築し…継続教育の単位蓄積・互換制度を確立し、
さまざまな学習成果の相互認定と連結を実現する」と提示されて以降、「単位バンク」という概念は一連の政策文書に頻繁に登場してきた。

 
単位バンクが重視される理由について、国家開放大学単位バンクの鄢常務副主任は多くの理由が重なった結果であると考えている。学習者の立場
からすれば、生涯をかけてさまざまなルートや方法で獲得した学習成果が記録され認められることで、学びへの情熱がさらに刺激されるとともに、
学習の重複を減らし、コストを引き下げ、学習効率を上げ、ゆくゆくはキャリア発展および人材成長のインターチェンジへと進むことができる。
組織、特に業界の立場からすれば、自らの資源が単位バンクの互換対象リストに登録されれば、資源の品質と企業ブランドを高めることができるとともに、
リストの中の優れた資源を発見し、利用して、既存の業界資源を補填または置換し、教育訓練の内容を最適化
することができる。

 
 単位バンクは業界にとってだけでなく、学校にとっても同様に活用することができ、より良い形で産学連携・産学融合を促す役割を果たす。褚校長は記者に
対し、「短期研修や職業資格証書といったものは、企業や業界で取得することが多い。単位バンクはこうした学習成果を認証、互換し、非学歴教育の学習
を学歴教育と連携させ、業界と学校をより密接に結びつける
」と例を挙げて説明した。また、将来的には企業内の「大学」を単位バンクのメンバーに組み入れる
ことで、産学連携をさらに密接にする
計画もあると述べた。

 
 鄢常務副主任は、国にとっては、単位バンクという度量衡メカニズムを通じて「標準尺度」を探し当てたことで、統一基準の公共サービスプラットフォームを構築し、教育や研修の質を高め、人材育成の道を開き、縦にも横にも通じた、オープンで柔軟な生涯学習「インターチェンジ」を構築することができ、政策の恩恵を広げ、教育の平等を促す上で有益である、と語った。

 
 現在、上海市生涯教育単位バンクでは、376万人の学習者が口座を開設し、9万1,000人が単位互換を行っている。王副校長の観察によれば、
単位バンクが教育に与えた最も直接的な影響は、異なるカリキュラムを単位化し、さまざまな単位モジュールを制定することで、学校側がより柔軟に、
個性的なカリキュラムを設置できるようになったことだという。「例えばある大学生が卒業に必要な180単位を3年で取り終えてしまったら、
4年目を待って卒業する必要はない。こうしたことが可能になる単位バンクのシステムこそが高等教育機関の完全な単位制改革の礎となっており、
学校によっては既に単位制改革に着手しているところもある。」
 
2020/11/23
 


中国青年报: 建立终身档案、学习成果可转换学分,国家级学分银行呼之欲出

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